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ポール・ルイス

 ピアニストのポール・ルイスが2017年から2019年にかけて各地で開催している「HBB プロジェクト」について、そのプロジェクトのサイトに原稿を寄せた。
 第2回は11月20 日、22日に王子ホールで開催される。
 下記のサイトにアクセスし、ぜひ読んでくださいね。

http://eurassic.jp/hbb-project/#p07

posted by 伊熊よし子 at 21:19 | 情報・特急便

ファジル・サイ

 2000年の初来日以来、何度かインタビューをしているピアニストで作曲家のファジル・サイに、久しぶりに会った。
 彼は11月9日、すみだトリフォニーホールで新日本フィルとベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」と、自作の交響曲第2番「メソポタミア」(日本初演)を演奏する。
 今日は、その「メソポタミア」のことを聞くため、インタビューを行った。これは次号の「ぶらあぼ」に書く予定になっている。
 当初ファジル・サイは目が宙をさまよい、指をくわえ、インタビューの答えもよくわからないという感じだったが、最近は相手の目をしっかり見て、じっくり話してくれるようになった。
「やあ、しばらく。元気だった?」
 会うなりそういわれ、「ええ、元気にしています。あなたは?」という会話で始まった。
 今回は「メソポタミア」の構想を抱いたときのこと、作曲がどう変化していったか、作品で何を伝えたいのか、楽器編成、楽章構成、もっとも表現したいことなどを聞き、さらに作曲家としての基本姿勢や作曲の具体的な方法まで聞くことができた。
 作曲をするアーティストに話を聞くことは多いが、ほとんどの人が「日常生活のなかで自然に曲作りをしている」「本を読んだり、音楽を聴いたり、散歩をしているときに曲想が浮かぶ」「さまざまな断片を記憶しておいて、あるときにつなげる」などと答える。
 しかし、サイはまったく違った。
 自分のなかに音楽が聴こえてきて、たとえばオーケストラのそれぞれの楽器の音が具体的な音を鳴らすまで待ち、あとはそれを譜面に書き記していくだけだという。
 この話はとても興味深かったため、私は根掘り葉掘りその「音が聴こえてくる」部分を突っ込んで質問した。
 サイは、「メソポタミア」を例に取り、いろんなことばを駆使して具体的な方法を話してくれた。
 作曲家とは、本当にすごい職業だ。サイの話を聞いているだけで、その天才性が伝わってくる。最初に会ったころは「天才とはこういう人をいうのだろう。ちょっと現世から離脱しているな」と感じたものだ。
 いまはふつうに話してくれるようになったが、やはり作曲の話になると、心はどこかに飛んでいくようだ。「私は音楽しかない。日々、音楽のことしか考えていないから」といっていた。
「メソポタミア」の日本初演が楽しみである。
 今日の写真は、インタビュー後の1枚。「ここをバックに撮った方がいいんじゃない」、と自分で場所を指定して立ってくれた。 

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posted by 伊熊よし子 at 22:30 | 情報・特急便

ユーチン・ツェン

 昨夜は、東京オペラシティコンサートホールにジェームス・ジャッド指揮アジアユースオーケストラのコンサートを聴きにいった。100名のメンバーを有するこのオーケストラは,中国、香港、台湾、インドネシア、日本、韓国、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムから選出された若き音楽家で構成されている。各地でのきびしいオーディションによって選ばれ、世界中で演奏活動を展開しているという。
 昨日のコンサートでバーバーのヴァイオリン協奏曲のソリストを務めたのは、台湾出身で現在はアメリカを拠点に世界各地で演奏を行っているヴァイオリニスト、ユーチン・ツェン。カーティス音楽院で学び、国際コンクールの受賞歴も多く、2015年のチャイコフスキー国際コンクールで第1位なしの第2位に輝いた注目株である。
 デビュー・アルバムは、グラモフォン・レーベルからリリースされた「REVERIE〜ヴァイオリン小品集」(ユニバーサル)。タルティーニ、ショパン、モーツァルト、エルンスト、チャイコフスキー、ヴィエニャフスキの作品を収録し、ピアノは実力派のロハン・デ・シルヴァが担当している。
 ユーチン・ツェンの演奏は、録音でも感じたことだが、力任せにガンガン飛ばす現代的な奏法とは一線を画すもので、おだやかで古典的でゆったりしたテンポを維持した音楽作り。バーバーの演奏も、旋律の美しさを生かしたみずみずしい演奏だった。
 今日は、そのユーチン・ツェンにインタビュー。台湾でヴァイオリンを始めたときのこと、コンクールへの挑戦、恩師イダ・カヴァフィアンとアーロン・ロザンドの教え、コンクール後の活動の広がり、デビュー録音について、共演のロハン・デ・シルヴァについてなど、さまざまなことを聞いた。このインタビューは、「intoxicate」に書く予定になっている。
 音楽同様、ユーチン・ツェンはインタビューの受けごたえもとても感じがいい。時折、笑顔を交えながら、一生懸命話してくれる。子ども時代のユニークなエピソードも教えてくれた。
 彼は2019年3月にはミハイル・プレトニョフ指揮東京フィルハーモニー交響楽団との共演で、得意とするチャイコフスキーのヴァイオリン協奏曲と、大好きなコンチェルトだというグラズノフのヴァイオリン協奏曲を演奏することになっている。
 記事が掲載されるのは、そのコンチェルトの演奏の直前になりそうだ。
 実は、ユーチン・ツェンは昨日が24歳のお誕生日。今日は音楽事務所の担当のIさんがバースディケーキを買ってきてくれたため、大喜び。写真は、ケーキを前に笑顔のユーチン。

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 使用楽器は、台湾の奇美文化財団から貸与されているジュゼッペ・グアルネリ・デル・ジェズ製作の1732年製のヴァイオリン。その楽器も一緒に写させてもらった。

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posted by 伊熊よし子 at 23:14 | 情報・特急便
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