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ベルリン・フィル特集

 昨年の4月にベルリン、10月に姫路と、樫本大進をメインに取材した「家庭画報」のベルリン・フィル特集が発売となった。
 12月末にねじり鉢巻きで原稿を書いた、思い出深い特集記事である。
 ベルリンでは団員、ゼネラル・マネージャー、客演指揮者をはじめさまざまな人にインタビューをしたが、そのなかで貴重な出会いがあった。
 実は2004年、サイモン・ラトルにインタビューするためにベルリン・フィルの本拠地であるフィルハーモニーに出かけたのだが、このときにマエストロの担当者はドラマトゥルク(文芸)部門のヘルゲ・グリュールヴァルトという人物だった。
 グリューネヴァルトとは、ベルリン南西部の広大な森林地帯の名称。それと同じ苗字で、彼は流暢な日本語で「私は緑の森さんです。緑の森と呼んでください」といい、私はそれがずっと頭のなかに残っていた。
 そのグリューネヴァルト氏と、楽屋の入口でパッとすれ違ったのである。人間の記憶とは不思議なもので、私は「あっ、グリューネヴァルトさん」と、咄嗟に呼びかけてしまった。相手が目を真ん丸にして驚いたのはいうまでもない。
 再会を喜び、その後の様子を伺った。現在はベルリン・フィルの顧問的な立場で、音楽学者としてコンサートのプレトークなども行っているという。
 即座にインタビューを申し込み、貴重な話をいろいろ聞くことができた。この内容は雑誌には掲載するスペースがなかったため、のちにじっくりと紹介したいと思う。
 長い間いろんな取材を続けていると、こういう出会いもあるのだと不思議な感覚を抱いた。
 今日の写真は、「家庭画報」3月号の「輝けるベルリン・フィル―コンサートマスター樫本大進の挑戦―」の一部分。それからインタビュー中の緑の森さん。

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posted by 伊熊よし子 at 23:21 | 情報・特急便

渡邊康雄

 ピアノと指揮の両面で活躍している渡邊康雄が、オーケストラ・アンサンブル金沢を弾き振りして、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番と第5番「皇帝」を演奏することになった(3月17日14:00開演、紀尾井ホール)。
 その話を聞きに、出版社まで出かけた。このインタビューは、次号の「ぶらあぼ」に書くことになっている。
 渡邊さんは、いずれベートーヴェンの5曲のピアノ協奏曲を弾き振りしたいのだそうだ。インタビューでは、ベートーヴェンのコンチェルトに対する熱き胸の内をことばを尽くして話してくれた。
 やはり、ピアニストにとっても指揮者にとっても、ベートーヴェンは偉大であり、生涯ずっと演奏していきたい作曲家であり、夢は尽きないのだと思う。
 ベートーヴェンにまつわる思い出、コンチェルトの各楽章の話、弾き振りの楽しさ、オーケストラとの音の対話、楽譜の読み方まで、非常に興味深い話を聞くことができた。
 今日の写真は、インタビュー中のワンショット。もっと時間があれば、より深いベートーヴェンの話を聞くことができたに違いない。春爛漫の3月のコンサートが楽しみだ。

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posted by 伊熊よし子 at 21:44 | 情報・特急便

米元響子

 オランダ在住のヴァイオリニスト米元響子が、待望の初CDにイザイの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ全曲」を選び(キングインターナショナル、2月発売)、さらにデビュー20周年を記念したリサイタルを3月2日に浜離宮朝日ホールで開く。
 そのイザイのレコーディングについて話を聞くため、レコード会社に出向いた。
 彼女は楽譜を広げ、詳細な説明をしながら、イザイのソナタについてさまざまなことを語った。作品について、イザイが各曲を献呈したヴァイオリニストについて、楽譜の書き方、イザイの思いがどのように込められているか、ヴァイオリニストとして演奏が困難なところ、もっとも共鳴するところ、表現力が難しいところ、長年弾き続けていても常に新たな発見があるところなど、ことばを尽くして話してくれた。
 このインタビューは「CDジャーナル」に書く予定になっている。
 米元響子は、現在マーストリヒトの音楽院で教授を務めている。生徒は世界各国からの留学生15人で、その演奏にはお国柄が現れ、とても興味深いそうだ。
 イザイの作品は、彼女のレパートリーのなかで非常に大きなウエイトを占め、各曲にそれぞれの思い出があるという。それを熱く、深く、ある種のリズムを伴いながら語った。
 今日の写真はインタビュー中のワンショット。インタビュー後にはオランダの生活の話になり、日常生活や食生活などの話に花が咲いた。

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posted by 伊熊よし子 at 21:24 | 情報・特急便
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