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たどりつく力 フジコ・ヘミング

 年末年始の休暇を返上して一気に書き上げた単行本が、今日から書店に並ぶことになった。

フジコ・ヘミング
「たどりつく力」
幻冬舎
定価(本体1100円+税)

運命の扉は
重いほど中が明るい

今、あなたに伝えたいこと

音を失ったピアニスト、
喜びと幸せの種をまく

第1章 運命の重い扉を開く
第2章 自分らしいピアノ、自分らしい生き方
第3章 魂は不滅だと音楽は教えてくれた
第4章 ピアノの奥深い楽しみ、そして魔力

 こうして出来上がって書店に並ぶと、本はひとり歩きを始める。
 いまは、プロモーション用の新聞や雑誌の記事を頼まれて書いたり、その他、本に関してのさまざまな仕事がある。
 ただし、もう本は出版されたのだから、ひと区切りだ。
 ひとりでも多くの人が読んでくれ、フジコさんの音楽を聴きたいと思ってくれたら、これに勝る喜びはない。
 今日の写真は、本の表紙。バッグに入る小さなサイズなので、持ち歩きも簡単である。でも、5万字以上はあるんですよ、ビックリでしょう(笑)。


タグ:"Yoshiko Ikuma"
posted by 伊熊よし子 at 13:44 | Comment(0) | TrackBack(0) | 終わりよければ…取材奮闘記

モーリス・ブルグ&若尾圭介

 相手が複数の場合、インタビューは非常ににぎやかで楽しい雰囲気のものになるか、だれかがしゃべりすぎてバランスがとれなくなるか、みんなが遠慮してうまく話が進まなくなるか、複雑な人間模様が浮き彫りになるか、その内容はさまざまである。
 概して、私はそれぞれの人に話を均等に振っていくのだが、それが成功する場合は、非常に和気あいあいとした空気が生まれる。
 昨日は、オーボエ界の重鎮であるモーリス・ブルグと、彼を敬愛し、共演する録音を実現させたボストン交響楽団準首席奏者&ボストン・ポップス・オーケストラ首席奏者の若尾圭介のふたりにインタビューを行った。
 このインタビューは、次号の「intoxicate」に書く予定になっている。
 今回のアルバムは「オーボエの世界?オーボエ室内楽曲集?」(ワーナー)と題され、彼らふたりと音楽仲間による録音。レフラー、サン=サーンス、上林裕子、ブリテン、ミヨーの作品が組まれている。
 この録音に関して、選曲や録音時の様子、ふたりの出会いから交流、今後のことまで話が広がったが、なかでも興味深かったのは、若尾がフランスのブルグのもとに指導を受けにいくときの話。
 約3カ月間オーケストラの演奏から離れて休暇をパリで過ごし、ブルグのもとに13回通ったという。
 その住まいが、パリのドラクロワ美術館のすぐ近くだったそうだ。
 私はこのサン・ジェルマン・デ・プレ界隈、フュルスタンベール広場の近くに位置する小径にひっそりとたたずむドラクロワ最後の家が大好きで、パリに行くと何度も訪ねている。
 ドラクロワは最晩年の作、サン・シュルピス聖堂の壁画を描くために、この家に1857年から63年まで住み、ここで亡くなった。
 家も当時のままの空気をたたえているが、小さな中庭がとても風情があり、管理している人に頼むと、庭に出られる。
 なんと、若尾さんは、この近くに3カ月も暮らしたとは…。ブルグのレッスンもすばらしかっただろうが、このパリの家も忘れがたいだろうな。
 インタビューはいろんな方面に話が広がり、ブルグも含蓄のある興味深い話をしてくれた。
 このCDが出来上がったのは、ブルグいわく「まあ、自然ななりゆき。当然のこと」と、実に自然体の答え。
 こんな大家なのに、どんな質問に対しても、にこやかに温厚な表情で、ことばを尽くして話してくれる。
 若尾さんが、尊敬してやまないのがよくわかる。ふたりの共演は、オーボエを愛する人たちには願ってもないことだろうが、オーボエの音楽を初めて聴く人にも新鮮な驚きをもたらすのではないだろうか。
 ふたりは、呼吸法に関しても、とても印象に残ることを話してくれた。
 記事では、ぜひその奥義についても綴りたいと思う。
 今日の写真は、インタビュー後のふたりのにこやかな表情。時間が限られていたが、まだまだたくさん話したいことはあるよ、といった余韻を残す語り口となり、私も後ろ髪を引かれる思いだった。


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posted by 伊熊よし子 at 22:32 | Comment(0) | TrackBack(0) | 終わりよければ…取材奮闘記

ブルーローズ

 いま発売中の「家庭画報」6月号は、創刊700号記念だという話は先日書いた。
 実は、そのサントリーホールの特集記事を書くために、さまざまなな人に取材し、ホールの隅々まで見て回った。
 ふだんは正面玄関からホールに入り、客席に足を運ぶことが多く、時折、取材で楽屋を訪ねることもある。
 しかし、今回はホール内のアートもじっくり見てまわった。 
 大ホールのグラスから立ち上がるシャンパンの泡をイメージしたシャンデリア、ホワイエの階段手すりの大麦のデザイン、2階ドリンクコーナーの向かいにある「麦畑」というモザイク壁画、ホワイエの「響」をテーマとしたステンドグラス、カラヤン広場の金色のモニュメント、そして大ホールの葡萄に因んだワインレッドのモケットを使用した椅子等々。
 なかでも、いつも見逃していたのが、ブルーローズ(小ホール)の入口右上の壁面にある「ブルーローズ2007」と題された、彫刻家・須田悦弘氏製作の青いバラ。
 素材は朴(ほう)の木で、葉っぱ1枚1枚、花びら1枚1枚を彫りつなぎ合わせ、日本画で使用する岩絵の具等で彩色したものだそうで、サントリーの開発した青いバラを忠実に再現しているという。
 ホールに入るときは、上の壁面を見る機会は少ないため、これまでずっとこんなに精巧に作られた美しいバラがあるとは、気づかなかった。
 みなさん、サントリーホールにいらしたら、ぜひブルーローズ、見てくださいね。とても可憐で美しいオブジェですから。
 今日の写真は、その青いバラ。全体像とアップにしたもの。




 

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posted by 伊熊よし子 at 22:12 | Comment(0) | TrackBack(0) | 終わりよければ…取材奮闘記
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