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ネマニャ・ラドゥロヴィチ

 10月4日、ネマニャ・ラドゥロヴィチのリサイタルを聴きに、浜離宮朝日ホールに出かけた。
 今回はプログラムの原稿を書いたため、曲目はかなり前から知っていたが、フランス作品でまとめた彼らしい選曲となった。
 まず、サン=サーンス「死の舞踏」からスタート。これは作曲家自身による編曲版が使用された。冒頭からネマニャらしい個性的な表現が全開、中間にアグレッシブな踊りが盛り込まれ、最後は消え入るように幕を閉じた。
 次いでフランクの名高いヴァイオリン・ソナタ イ長調が登場。今回のピアニストはロール・ファヴル=カーン。両者の丁々発止の音の対話も見事だが、ネマニャの爆発しそうなカーリーヘアと、ロールのボリュームある髪型が音楽とともに揺れ動き、実に絵画的なステージだ。
 後半はドビュッシーのヴァイオリン・ソナタ、ショーソンの「詩曲」と続き、フィナーレはネマニャの真骨頂であるラヴェルの「ツィガーヌ」。この「ツィガーヌ」が燃えに燃えた演奏で、会場はやんやの喝采に包まれた。この公演評は「公明新聞」に書く予定である。
 彼の演奏はもう10年以上聴き続けているが、常に熱く深く燃えたぎる。この夜、CDのサイン会は長蛇の列となり、人気の高さをうかがわせた。
 今日の写真は、プログラムの一部。演奏姿勢がとても情熱的で魅力的だ。

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posted by 伊熊よし子 at 23:36 | クラシックを愛す

フォーレ四重奏団

 四重奏団といえば、弦楽四重奏団を思い浮かべる人が多いと思う。
 しかし、フォーレ四重奏団はピアノ四重奏団である。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ピアノという構成で、1995年にドイツ・カールスルーエ音楽大学卒の4人によって結成された。
 以来、23年間、メンバーチェンジなしで活動し、いまやこの分野を代表する四重奏団となっている。
 今日は、トッパンホールで行われたコンサートを聴きにいった。これはトッパンホール18周年バースデーコンサートと銘打たれ、今日と10月5日にコンサートが組まれ、明日の2日は公開マスタークラスが行われる。
 今夜のプログラムは、モーツァルトのピアノ四重奏曲第1番、メンデルスゾーンのピアノ四重奏曲第2番、シューマンのピアノ四重奏曲変ホ長調。いずれも精緻で緊密なアンサンブルが際立ち、各々の音がくっきりと伝わってくる。
 彼らはムソルグスキーの「展覧会の絵」の編曲版の新譜をリリースしており(ベルリン・クラシックス)、その一部をアンコールで披露した。すごい迫力で、いままで聴いてきた「展覧会の絵」とはまったく異なり、新たな作品を耳にする思いがした。
 実は、明日のマスタークラスの前の時間にインタビューを行うことになっている。
 さて、どんな話が聞けるだろうか。
posted by 伊熊よし子 at 23:29 | クラシックを愛す

ニュウニュウ

 中国出身の「神童」と称されたピアニスト、ニュウニュウ(牛牛)に初めて会ったのは、初来日の2009年のことだった。
 当時、12歳。11歳でCDデビューを果たし、破竹の勢いで階段を駆け上がっている時期だった。
 そのときは演奏も聴き、レコード会社のコンベンションの司会なども担当し、一緒に食事にも出かけたが、とても明るく元気いっぱいで、「神童」というよりはやんちゃな少年という感じだった。
 ところが、数年後に会ったときは身長がかなり伸び、自信に満ちた表情をしていた。
 そして今日、久しぶりに会ったニュウニュウは、180センチを越す長身の、立派な大人のピアニストに成長していた。現在21歳である。
「もうジュリアード音楽院を卒業したんですよ」
 こういって、今後は先生に頼らず自分で音楽を作っていかなくてはならないと、強い意志をのぞかせていた。
 ニュウニュウは2018年9月19日、「リスト:ピアノ・ソナタ〜ヴィルトゥオーゾ&ロマンティック・ピアノ作品集」(Decca ユニバーサル)をリリース。曲目は、幼いころから弾き込んでいるメンデルスゾーンの「ロンド・カプリチオーソ」、もっとも好きだという作曲家、ショパンの即興曲第2番、第3番、ぜひ収録したかったというシューベルトの即興曲第3番、メインに据えたかったと語るリストのピアノ・ソナタと「ウィーンの夜会:シューベルトによるワルツ・カプリース第6番」という選曲である。
 今日は久しぶりの再会を喜び合い、インタビューは最初からスムーズに流れた。
 どんな質問にもていねいにことばを尽くして話してくれ、上達した英語で自身の感情、音楽に対する熱い思いを存分に表現した。このインタビューは、「東京新聞」の連載コラムに書く予定である。
 今日の写真は、インタビュー後の1枚。本当に大人になったよねえ。
 彼はとても礼儀正しく、思いやりがあり、ごく自然にふるまうため、会った人をみな魅了してしまう。
 2019年は日本ツアーを行うそうだ。

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posted by 伊熊よし子 at 22:55 | クラシックを愛す
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