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荘村清志

  ギタリストの荘村清志は、いつ会ってもおだやかな笑顔と語りで迎えてくれ、心がなごんでしまう。
  10月14日にリリースされる新譜は、「ノスタルジー〜郷愁のショーロ」と題されたアルバム(ユニバーサル)。
  武満徹がみんなでお酒を飲んでいるときに、「荘村くん、いっちょアレ弾いてくれ」といっていつも希望したというバリオスの「郷愁のショーロ」で幕開けする。
  その話も聞きながら、バリオスの魅力、タレガの選曲にまつわることなどをインタビューで聞いた。
  これは「CDジャーナル」のWEBに書く予定になっている。
  昨年、デビュー50周年を迎えた荘村清志。コロナ禍で演奏会が中止や延期になり、さまざまなことを考えたと話している。
  アルバムは「アルハンブラの想い出」でフィナーレを迎えるが、この演奏がとても印象深い。
  ゆったりと、自然体で、どこにも余分な力の入っていない実にシンプルな演奏。
  若いころから弾き続けてきたこの曲は、いま、より自由に自然に、自分のすべてを表現する奏法になったと語っていた。
  今日の写真は、ことばを尽くして自身の心の内を一生懸命話してくれる荘村清志。
  心が洗われるような、癒されるような、不思議な空気をまとったアルバムの誕生である。

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posted by 伊熊よし子 at 23:00 | クラシックを愛す

牛田智大

  9月に入り、ようやくコンサートが少しずつ動き出した。
  もちろん、聴き手も関係者もみなマスク着用、手洗い消毒、ソーシャルディスタンスを厳格に守ってということで、ホールはかなり人数制限が行われている。
  9月9日には銀座のヤマハホールで牛田智大ピアノ・リサイタルが開かれ、久しぶりに聴きに行くことになった。
  プログラムはJ.S.バッハ「イタリア協奏曲」からスタート。ゆったりしたテンポで、ひとつひとつの音をていねいに弾き込んでいく。
  その後はオール・ショパン・プロ。夜想曲第16番、ピアノ・ソナタ第2番「葬送」、ワルツ第5番、ポロネーズ第6番「英雄」が前半。後半は「3つのマズルカ」作品56、「幻想曲」、バラード第1番と続き、「舟歌」で締めくくった。
  牛田智大の演奏はデビュー当初から聴き続けているが、今回は大きな成長を遂げた彼の演奏を耳にすることができた。
  彼は近年、ワルシャワの先生に就いてショパン他をじっくり勉強している。
  今年のショパン国際ピアノ・コンクールは来年に延期となってしまったが、ぜひ来年はワルシャワの地で自信をもってショパンを披露してほしい。
  この公演評は、ヤマハ「ピアノの本」に書く予定になっている。
  今日の写真は、プログラムの裏表紙。

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posted by 伊熊よし子 at 22:20 | クラシックを愛す

三浦文彰&辻井伸行オンライン・サロンコンサート

  いま、辻井伸行のオンライン・サロンコンサートが毎週のように開催されているが、昨日はヴァイオリンの三浦文彰とのデュオ・リサイタルが初めて登場し、その収録に立ち会うことができた(MUSICASA  20:00開演)。
  プログラムはブラームスのヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」と、フランクのヴァイオリン・ソナタの2曲。この作品はふたりが演奏を始めてから何度もいろんなホールで聴いているが、親密的な小ホールで聴く演奏はまた格別で、両者の息遣いまで聴こえるほどだった。
  こうしたライヴ収録の演奏をオンラインで発信していく方法は、いまや世界各地で行われている。ふだんナマの演奏を聴く機会に恵まれない人や、なかなかホールに足を運べない人も視聴することができ、今後も数が増えそうだ。
  三浦さんも辻井さんも、ライヴ発信ということで、かなり緊張したと話していた。
  アンコールはエルガーの「愛のあいさつ」と「真田丸」。当初よりふたりの息は完璧に合うようになり、曲の入りも、何の合図もせずに自然体でピタリと決まる。
  ヴァイオリンとピアノのデュオは、「ひとつの声にならないと聴き手の心に届く演奏にはならない」といわれる難しいジャンル。彼らはまさに「ひとつの声」になるよう、お互いの音を注意深く聴き、さらに自身の音も明確に主張し、音の融合を図っていった。 
  今日の写真は、コンサートの様子(提供avex)。

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posted by 伊熊よし子 at 17:46 | クラシックを愛す
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