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2018年のインタビューは74人

 昨年はインタビューの仕事が多かった。
 これまでもっとも多い年で70人だったが、2018年はそれを超えて74人だった。もちろん複数回に渡って同じアーティストに話を聞くこともあり、弦楽四重奏団も含まれているため、実質的な数はもう少し少なくなる。
 だが、年間を通して、とても多くのアーティストに話を聞いたという思いが残る。
 私は批評を書くことよりも、インタビューや取材などジャーナリスティックな仕事の方が好きなのでこの数は気にならないが、そのなかで内容が充実し、成功したと思える仕事はいくつあるだろうか。
 そう考えると、仕事は量ではなく質だということがよくわかる。
 昨日は2019年の最初のインタビューがあった。「家庭画報」の連載の辻井伸行へのインタビューである。
 彼は2018年12月にパリでリサイタルを行った。その様子を聞き、また今年の抱負も語ってもらった。
 2019年も内外のコンサートの予定がびっしり組まれていて、新たな作品も披露するという。
 さて、年が明けたばかりだが、インタビューの予定が次々に入ってきている。今年もまたいろんなアーティストに話を聞き、それを楽しい記事にして紹介したいと思う。
 今日の写真は、インタビュー中の辻井さん。シックなスーツを着こなしていた。

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posted by 伊熊よし子 at 21:08 | クラシックを愛す

藤木大地

 以前インタビューしたカウンターテナーの藤木大地が、12月18日に紀尾井ホールで「愛のよろこびは」と題するリサイタルを開いた。
 これは同名の新譜のリリースを記念して行われたもので、ピアノは松本和将が担当。前半はシューマン「献呈」、ブラームス「永遠の愛について」、プーランク「美しき青春」をはじめとする抒情的な旋律を備えた美しい曲がうたわれ、後半には日本人の作曲家による歌曲も登場。カウンターテナーの醍醐味をたっぷりと披露するリサイタルとなった。
 藤木大地の歌声は、ナマで聴くと、力強さと情熱と柔軟性に満ちている。各曲は詩を大切に、ひとつひとつの音をていねいに紡いでいく歌唱法で、高音は幻想的な色合いがにじみ出る。
 約2時間に渡り、カウンターテナーの響きに身を委ねていると、どこか異次元の世界へと迷い込んだような不思議な感覚にとらわれる。
 アンコールの最後に「きよしこの夜」がうたわれ、最初は原詩でうたわれたが、次いで彼は「みんな一緒にうたいましょう」とジェスチャーで呼びかけ、ホールは聴衆の歌声で満たされた。
 なんと粋なフィナーレだろうか。藤木大地のプログラム構成に脱帽した。聴衆はみんな、「きよしこの夜」の旋律をハミングしながら帰路に着いたからである。
 次回はぜひ、ヘンデルのオペラ・アリアを聴いてみたい。
 
posted by 伊熊よし子 at 20:52 | クラシックを愛す

アバドとリヒテル

 近年、長い間ホールの倉庫や放送局の資料室に眠っていた音源が発見され、日の目を見ることが多い。
 ごく最近リリースされたのは、クラウディオ・アバドが1971年にウィーン・フィルを振ってシューベルトの交響曲第8番「未完成」と交響曲第5番を演奏したもの(ユニバーサル)。ウィーン楽友協会のライヴで、37歳のアバドが作品にみずみずしい息吹を吹き込んでいる。
 颯爽とステージに登場したころのアバドをほうふつとさせ、シューベルトに輝きを与えている。ワイシャツを腕まくりしてリハーサルに臨む写真もなつかしく、アバド好きの私の心をゆさぶる。
 もう1枚は、スヴャトスラフ・リヒテルの「幻の音源」といわれた1961年のパリ・デビュー盤。旧ソ連時代にパリを訪れ、シャイヨー宮でヴィトルド・ロヴィツキ指揮フランス放送管弦楽団と共演したパリ・デビューの録音で、ブラームスのピアノ協奏曲第2番を神がかり的な演奏で聴かせている(キングインターナショナル)。80年に演奏したショパンの練習曲第12番、第15番も収録され、こちらもその時代の空気を色濃く伝えている。
 やはり、リヒテルはピアノの鳴らし方が実に個性的で、深遠で、心の奥に響く。
 今日の写真は、そのジャケット写真。

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posted by 伊熊よし子 at 21:35 | クラシックを愛す
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