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西澤安澄

 6月29日、ヤマハ銀座コンサートサロンに西澤安澄の「スペイン、その情熱の正体」と題したコンサートを聴きに行った。これはファリャ生誕150年メモリアルコンサート、トーク&ピアノリサイタルと題され、以前「音楽の友」でインタビューしたように、西澤安澄のファリャ愛が詰まったものである。
 プログラムはファリャのオペラ「はかなき人生」より「スペイン舞曲第1番」で幕開け。その後、バッハ:フランス組曲第5番より「アルマンド」、バッハ=ヘス編:コラール「主よ、人の望みの喜びよ」と続き、ソレール神父:ソナタ ト短調、ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ、リスト:愛の夢第3番、シューマン=リスト編:献呈と続い。その間、音楽評論家の真嶋雄大氏との対談が挟まれ、それそれの作品に対する思いや曲の内容などがお二人の軽妙なトークで展開された。
 後半は、ドビュッシー:組曲より「グラナダの夕べ」でスタート。ここからはスペイン音楽一色となり、マルキーナ:エスパーニャ・カーニ、タレガ=西澤編:アルハンブラの思い出と続き、最後はファリャ:セレナータ・アンダルーサ、ファリャ:ファンタシア・ベティカで終幕となった。
 アンコールにもファリャの「火祭りの踊り」が登場し、まさにアンダルシアを旅している気分になった。
 こういう個性的なプログラムは、聴き手もその世界へとゆっくりと入り込むことができ、スペイン大好き人間の私は、まさに心身がスペイン一色に包まれ、夢見心地の時間となった。
 今日の写真は、終演後の楽屋での西澤安澄。前半は淡い黄色のドレス、後半は赤のドレスで、スペインの国旗を表現していると語っていた。

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posted by 伊熊よし子 at 22:20 | クラシックを愛す

フランス放送フィル

 5月27日、サントリーホールでフランス放送フィルハーモニー管弦楽団のコンサートが行われた。
 指揮は、今秋音楽監督に就任する予定のヤープ・ヴァン・ズヴェーデンである。
 プログラムは藤田真央をソリストに迎え、モーツァルトのピアノ協奏曲第21番で幕開け。モーツァルトを得意とする藤田真央の馨しく情感豊かで躍動感にあふれたモーツァルトが全開。リリックなうたいまわしがとても美しく、カデンツァも自由闊達。とりわけ緩徐楽章の夢見るようなアンダンテが印象深い。
 鳴りやまぬ拍手に応えて登場したアンコールは、ワーグナー(藤田真央編)の「ニュルンベルクのマイスタージンガー」第3幕より「朝は薔薇色に輝いて」およびフィナーレ。真央の作曲のワザが炸裂した。
 後半は、ブルックナーの交響曲第7番。冒頭の深い森に分け入っていくようなオーケストラの響きを聴き、以前ブルックナーゆかりのリンツのザンクトフローリアン修道院に行ったときのことを思い出した。
 それまでブルックナーの交響曲はなぜか遠い存在だったが、このザンクトフローリアンを訪れたことにより、作品が少し身近に感じられるようになった。さらにウィーンのブルックナーの住まいも訪れ、人となりに近づいた気持ちがした。
 指揮者のヤープ・ヴァン・ズヴェーデンは、いまや熟練のオーケストラ・ビルダーとして知られるが、その手腕は実に見事で、フランス放送フィルから持てるすべての技量、表現力を引き出し、ブルックナーのオルガンのような深々とした響きを聴かせ、大喝采を受けた。
 アンコールは、ドヴォルザークの「スラブ舞曲」第8番。とてつもない速いリズム表現と生命力に圧倒された。もっと聴きたい、次回の来日はいつだろうと期待してしまう勢いあふれる指揮者である。
 今日の写真は、終演後のワンショット。

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posted by 伊熊よし子 at 21:10 | クラシックを愛す

クリスティアン・テツラフ&ターニャ・テツラフ デュオ・リサイタル

 先日、オンライン・インタビューを行ったクリスティアン・テツラフが、5月25日に浜離宮朝日ホールで妹のチェリスト、ターニャ・テツラフとデュオ・リサイタルを開いた。 
 プログラムは、前半がコダーイ「ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲Op.7」とJ.S.バッハ「無伴奏チェロ組曲第3番」。後半がバッハ「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番」とラヴェルの「ヴァイオリンとチェロのためのソナタ」という構成だ。
 兄妹ならではなの呼吸の合わせ方が絶妙で、いずれの作品も互いの音に注意深く耳を傾けながらも、自身の音楽を確固たる意志をもって奏でていく。
 インタビューでも語っていたが、テツラフはバッハの無伴奏作品を長年演奏しているが、いまようやく自身の思う音が表現できるようになったとか。そのことば通り、このバッハの無伴奏ヴァイオリン・ソナタ第3番は圧巻の演奏で、もっと聴きたい、他の無伴奏作品も聴きたいという気持ちが募った。
 アンコールは、グリエール「ヴァイオリンとチェロのための二重奏曲Op.39より第3曲「子守歌」。初めて聴く曲で、優しくおだやかで2本の弦が詩的な旋律を奏でた。
 テツラフの演奏は長年聴き続けているが、いつもバッハがすばらしく、心が感動に震える。
posted by 伊熊よし子 at 22:20 | クラシックを愛す
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