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三浦文彰

 コロナ禍で数多くのコンサートが中止や延期に追い込まれるなか、それでも少しずつコンサートは歩みを進めている。
 今日は、紀尾井ホールに「三浦文彰 リサイタル・ツアー2021」の東京公演を聴きに行った。
 今回は全国で8公演が組まれ、東京公演は昨日の紀尾井ホールと今日の2回。
 プログラムはドビュッシーのヴァイオリン・ソナタから開始し、ベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第5番「春」が前半。後半はチャイコフスキーの「ワルツ・スケルツォ」「なつかしい土地の思い出」、武満徹の「悲歌」と続き、最後はラヴェルの「ツィガーヌ」という、ヴァイオリンのさまざまな奏法と表現が楽しめる内容となっている。
 今回のツアーでは、三浦が尊敬するというピアニスト、ヴァルヴァラとの日本初共演となる予定だったが、残念ながらそれは実現せず、昨日は高木竜馬、今日は妹の三浦舞夏との共演となった。
 彼はプログラムに「命がけで来ていただいたみなさまのために、最高の音楽をお届けしたい」と綴っている。
 三浦文彰の演奏は長年聴いてきたが、今日は「こういう時期だからこそ音楽が大切」という気持ちが込められ、内なる情熱が伝わってくる熱く深い弦の響きが印象的だった。
 このコンサート・レヴューは次号の「音楽の友」に書く予定になっている。


posted by 伊熊よし子 at 22:13 | クラシックを愛す

清塚信也

  コロナ禍では、コンサートの在り方が大きく変化している。
  コンサートホールは感染予防対策を徹底し、客席もかなり空けるようにしている。
  さらに、演奏時間も短縮するなどの工夫が凝らされている。
  2月5日には東京芸術劇場コンサートホールで、ピアニストの清塚信也の「ミーツ・ベートーヴェン・シリーズ  ファイナル」が行われたが、これも休憩なしの75分というスタイルだった。
  ただし、「エリーゼのために」、ピアノ・ソナタ「悲愴」「月光」「熱情」というプログラムで、各曲の間には清塚信也特有のトークが入るため、到底75分では収まりきれない。
  「今日はトークを短くしているんだけど」といいながらも、ジョークをはさみながらベートーヴェンの作品や人生を滔々と話し、聴衆との密度濃いコミュニケーションを図っていた。
  やはりベートーヴェンを続けて演奏するのは大変で、彼は「今日は命を削って演奏します」と語り、集中力に満ちた真摯なピアニズムを披露した。
  この公演レポートは、「音楽の友」に書く予定になっている。
  まだまだ通常のコンサートの状態には戻れそうもない。ホール関係者にも話を聞いたが、みんな非常に困惑していた。
  
  
posted by 伊熊よし子 at 22:11 | クラシックを愛す

務川慧悟

  2019年、パリで開催されたロン=ティボー=クレスパン国際コンクールで第2位入賞に輝き、現在もパリで研鑽を積んでいるピアニストの務川慧悟は、個性あふれるピアニズムの持ち主である。
  昨年はコンクールのガラコンサートと、リサイタルを聴いたが、いずれも心に深い印象を残す演奏だった。
  そんな彼に、「音楽の友」3月号のインタビューを行った。
  コンクール時の様子、なぜ本選でサン=サーンスのコンチェルトを選んだのか、ラヴェルのピアノ作品全曲演奏について、留学先にフランスを選んだ理由、いまもっとも興味を抱いていることなど、さまざまなことを聞いた。
  務川慧悟の演奏は直球型で、自分の目指している音楽をひたすら追求していくもので、作品の内奥に鋭く入り込んでいくスタイルだが、素顔の彼はちょっとシャイ。ひとつひとつの質問に、間を置いて恥ずかしそうに答える。
  その演奏とのギャップがなんとも面白い。こういう人にどんどんしゃべってもらうのが、私のインタビューのスタイル。
  次々にいろんな角度から質問を行い、その結果、非常に多岐に渡る濃い内容の答えを引き出すことができた。
  記事は、そんな彼のあらゆる面が存分に現れるようなものにしたいと思っている。
  今日の写真は、インタビュー後のワンショット。これからも機会があるごとに聴いていきたいと思わせる、引力の強いピアニストである。

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posted by 伊熊よし子 at 22:55 | クラシックを愛す
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