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阪田知樹

  いま、「音楽の友」3月号(2月18日発売)の「若手ピアニスト特集」のインタビューを行っている。
  かなり人数が多く、新年が明けてから何人ものピアニストに話を聞いている。
  それぞれとても話が興味深く、おもしろいページになりそうだ。
  先日は、久しぶりに阪田知樹に会い、話が弾んだ。
  彼とは初めて会ったときから、話題が尽きない。ひとつの話題から次々に派生していき、いつのまにかとんでもない方向に話が広がってしまう。
  でも、それがすべて彼の音楽に通じているため、聞き逃せないことばかり。
  今回会ったら、阪田知樹はジャケットの下に鮮やかな色彩のシャツを着ていた。
「そのシャツ、すごくいい色合いねえ」というと、「僕は手が長いため、日本の製品より海外で買ったものの方がサイズが合うんですよ。これ、ピカソみたいっていわれるんですよ」と笑っていた。
  彼は指も長い。そこで今日の写真は、リストを弾いているという話のときにパッと撮った1枚。
  話の内容は記事にしっかり書くつもりだが、なにしろいろんな話題が出たため、文字数に合わせてどこにフォーカスするべきか、悩んでしまうなあ(笑)。
  この特集は、新しい声、ピアニストがいま考えている最新的な状況に焦点を絞り込み、ひとつのテーマに集約することになっている。
  さて、まだまだ多くの人に会い、話を聞き、月末までになんとかすべてまとめなくてはならない。
  来週から、もうねじり鉢巻きになりそうだワ。

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posted by 伊熊よし子 at 23:31 | クラシックを愛す

エリソ・ヴィルサラーゼ

  ジョージア出身の名ピアニスト、エリソ・ヴィルサラーゼは、私が大好きな音楽家である。
  彼女には何度もインタビューをし、ずっと演奏を聴き続けてきた。
  昨年出版した「35人の演奏家が語るクラシックの極意」(学研)にも登場してもらい、これまで聞いてきた話を綴ったが、今日のインタビューではまた新たな話をいろいろ聞くことができた。
  このインタビューは、4月に来日するユーリ・テミルカーノフ指揮サンクトペテルブルグ・フィルの件に関するマスターインタビューと、「音楽の友」の特集に掲載されるインタビューの両方を兼ねている。
  もちろん内容が異なるため、ふたつのインタビューの時間をずらし、1時間半以上もじっくり話を聞くことができた。
  ヴィルサラーゼは、モスクワ音楽院で歴史に名を残すネイガウスとザークに師事している。その当時の話は、あたかも歴史を紐解くようなリアリティを醸し出し、ひとつひとつのことばが貴重な実体験となって伝わってくる。
  ヴィルサラーゼは、権威や名誉や名声にまったく興味を示さず、音楽に生涯を捧げている。
  話を聞いていると、その奥に時代や場所が見え、会ったこともないのに歴史的な人物がリアリティをもって迫ってくる。あたかも、私自身がその時代のソ連に居合わせたような感覚に陥るのである。
  ヴィルサラーゼのことばは、いつも心に深く響く。単行本にも綴ったが、その一途な音楽に対する気持ちは、ピアノを通して聴き手の心にひたひたと押し寄せてくる。
  私は話を聞くうちに、こうした話はやがて消えてしまうから、ぜひ何かの形で残したいという気持ちになった。長く書ける媒体があればそれでもいいし、単行本のような形でもいい。
「私は書けないから、あなたが書いてくれればいいわ」
 ヴィルサラーゼはこういって笑った。
  明日は、浜離宮朝日ホールでリサイタルがある。ずっと心待ちにしていた演奏会である。
  今日の写真は、インタビュー後の1枚。彼女は京都をこよなく愛しているため、インタビュー後はほんの少しだけ京都談義になった。

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posted by 伊熊よし子 at 22:51 | クラシックを愛す

反田恭平

  ピアニストの反田恭平には、以前ずいぶんいろんな話を聞いたが、今日は久しぶりにインタビューで会うことができ、またもや話が弾んだ。
  私が最後に話を聞いてから、約1年半ほど経つ。この間、反田恭平はワルシャワのピオトル・パレチニの元にレッスンに通い、自分の会社を立ち上げて社長に就任し、マネージメントとCD制作を自由に行うようになった。
  久しぶりに会う反田恭平は、ひとまわり大きくなったような感じがした。もちろん、からだの大きさではなく、醸し出す雰囲気という意味である。
「どのようにコンサートが作られていくのか、録音はどういう形で成り立つのか、聴いてくれる人とのコミュニケーションをどうするのかなど、何も知らないことに気づき、社会性をつけるために独立したんです」  
  彼は有言実行派である。会社を作って一からさまざまなことを学び、そのつど対処し、知らないことを学んでいく。
  まだ25歳なのに、社長業をしながらピアニストとしての自分も磨いていく。並大抵のことではできない。
「苦労が多い方がいいんですよ。乗り越えたときに自信が生まれますから。ようやく1年ちょっと経ち、会社というものがわかりかけてきた。もちろん僕は音楽家ですから、まわりのスタッフに助けられています」
  今回のインタビューは、次号の「音楽の友」に掲載される予定である。
  反田恭平は、夢を語り出すと目の輝きが増す。「夢がたくさんありすぎて」と笑うが、実際に話を聞いてみると、その夢をひとつひとつ実現に導いている。夢ではなく、現実になっているのである。
  彼には以前モスクワ留学時代の苦労話を聞いたことがあったが、どんな困難にぶつかっても、笑い飛ばしていた。根性が座っているというか、潔いというか…。
  話を聞いているうちに、私もなんだか内なるエネルギーが湧いてくるような感じがした。
  反田恭平の人気はものすごい。コンサートは常に完売だ。その音楽性と人間性にみんな共感し、音楽から類まれなるエネルギーをもらうことができるからだろう。
  今日の写真は、インタビュー中のワンショット。なんか、特有のオーラを発していて、貫禄すら感じるよね(笑)。

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posted by 伊熊よし子 at 22:31 | クラシックを愛す
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