2020年02月11日
イーヴォ・ポゴレリチ
イーヴォ・ポゴレリチにインタビューするのは、本当に久しぶりである。
以前は来日のたびに話を聞いていたが、最近は機会がなく、先日久しぶりに会うことができた。
彼は長年ドイツ・グラモフォンで録音をしていたが、ソニーに移籍し、昨年8月21日にソニー・クラシカルからのデビュー・アルバムをリリースした。
曲目はラフマニノフのピアノ・ソナタ第2番と、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ第22番、第24番という組み合わせである。
今回のインタビューはその新譜の話を中心に、近況など幅広く聞いた。
ポゴレリチは、一見すると非常にインタビューしにくいアーティストのように思える。気難しく、どんな質問を好むのか理解しにくいからである。
しかし、長年に渡って彼に話を聞いてきたため、ごく自然に話に入ることができた。
このインタビューは、「CDジャーナル」に書く予定にしている。
ポゴレリチは、あるときからとてもリラックスした雰囲気をただよわせるようになった。もちろん、最初に来日したころはピリピリしていて、あまり雄弁ではなく、インタビューの部屋の空気は張り詰めたものだった。
ところが、あるときからジョークをいうようになり、よく笑い、こちらの反応を見て話の方向性を幾重にも変えていくようになった。
今回も、新たな話題が突然飛び出したり、これまで耳にしたことのないような内容を話し出したり、実に興味深いインタビューとなった。そのすべてを記事に反映させたいと思っている。
なお、2月16日にはサントリーホールでリサイタルが予定されている。
今日の写真は、インタビュー後のワンショット。この日はとても寒い日で、ポゴレリチはホテルのなかでも真っ赤なニット帽をかぶっていた。さすがに、写真を撮るときは外していたが…。
posted by 伊熊よし子 at 21:55
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