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清塚信也

 ピアニスト、作編曲家、俳優などさまざまな顔をもつ清塚信也が、クラシック音楽と人々をつなげる、クラシックと現代をつなげる、作曲家と現代人をつなげるという思いを込めた「connect」というアルバムをリリースする(12月12日、ユニバーサル)。
 収録曲は、J.S.バッハ「イギリス組曲第3番」、モーツァルト「ピアノ・ソナタ第14番」、ベートーヴェン「ピアノ・ソナタ第14番《月光》」、自作3曲という構成だ。
 今日はそのアルバムについて聞くため、インタビューを行った。このインタビューは「CDジャーナル」(WEB)に書く予定になっている。
 実は、今春取材でウィーンを訪れた際、取材先のホテルの前でばったり清塚信也に会った。
「えーっ、偶然ですねえ。演奏会ですか?」
「いえいえ、テレビの収録なんですよ。もう帰国するところなんです。伊熊さんは?」
「私は取材でこのホテルにきたところなんです」
 というわけで、5分違っていたら会わないのに、なんという不思議な出会いだったのか。ウィーンの街角でばったり会うとは…。
 今日はまず、そのときの偶然の出会いから話が始まった。
 清塚信也は、以前からクラシックを広めたいという気持ちが強い。さまざまな活動の根源には、常ににその熱き思いが横たわっている。今日は各々の作品への思いとつながり、「コネクト」の意味合いとアルバムのコンセプト、音楽を通じて発信したい考えなどを聞くことができた。記事にはその詳細を綴りたいと思う。
 彼はショートスリーパーで、寝る間も惜しんで音楽に没頭し、大好きな映画を見、精力的な活動を展開している。そのエネルギーには感服してしまう。
 アルバムと連動するコンサートツアーも、2019年1月から4月まで全11回組まれている。昨日まで3日間続けて長野県でコンサートを行ったそうだが、この取材時も疲れを見せず雄弁に語ってくれた。
 今日の写真は、インタビュー後のワンショット。やはり俳優っぼい表情だよねえ。

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posted by 伊熊よし子 at 23:01 | アーティスト・クローズアップ

エルドビョルク・ヘムシング

 ノルウェー人の名前の表記はとても難しい。
 今日インタビューをした1990年生まれのヴァイオリニスト、エルドビョルク・ヘムシングもレコード会社の担当者のHさんが、「日本のカタカナ表記のために、ご自身で名前を発音していただけますか」といって、何度か彼女に発音してもらった。
 ヘムシングは、ヤルマル・ボルグストレムのヴァイオリン協奏曲とショスタコーヴィチのヴァイオリン協奏曲第1番をカップリングしたものと、ドヴォルザークのヴァイオリン協奏曲とスークのヴァイオリンと管弦楽のための幻想曲、スークの愛の歌(シュテファン・コンツ編)という2枚のCDがリリースされている(BIS、キングインターナショナル)。
 今日は、ノルウェーの50年以上忘れられていたボルグストレムの録音に踏み切ったいきさつ、ショスタコーヴィチの作品との組み合わせ、ドヴォルザークとスークの録音について、「愛の歌」の編曲版についてなどを聞き、家族のこと、幼少時代のこと、ウィーン留学の様子、今後の活動まで幅広く話を聞くことができた。
 ヘムシングはとても感じのいい人で、質問には誠意をもって雄弁に語ってくれ、常に笑顔を忘れず、美しい容姿とあいまって、人を惹きつける。
 このインタビューは「intoxicate」に書く予定である。
 演奏もよければ性格もいい、美人で前向き。共演した人にみな好かれるようで、とても忙しそうだ。
 アンスネスからも多くを学んでいるとか。私は彼の初来日からずっと取材を続けていて、ノルウェーにも出かけたため、その話題で盛り上がった。
 ぜひ、次回はコンサートの来日を希望したい。
 今日の写真は、インタビュー後の1枚。笑顔がチャーミングである。

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posted by 伊熊よし子 at 22:32 | アーティスト・クローズアップ

エリアス・ケッラー

 新たな才能との出会いは常に心が高揚するものだが、まだ11歳の“スーパーキッズピアニスト”となると、より強い感情が沸いてくる。
 思えば、キーシン、レーピン、ヴェンゲーロフの3人が出現してきたときは、世の中は大騒ぎだった。初来日のときの彼らの演奏は、まだ脳裏にしっかり焼き付いている。
 日本にも小林愛美や牛田智大という若き才能が登場し、ピアノ界は活性化したものだ。
 今日は、オーストリア出身のエリアス・ケッラー(2007年9月フィラッハ市生まれ)が初来日し、ドイツ文化センターでミニ・コンサートと記者会見を行った。
 プログラムはモーツァルト:メヌエット ト長調 KV1、モーツァルト:ピアノ・ソナタ第5番 ト長調 KV283より第1楽章、シューベルト:即興曲 Op.90-4 D899、ラフマニノフ:プレリュード 嬰ハ短調、ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ第1番 Op.2-1より第2楽章、リスト:リゴレット・パラフレーズ。
 まだ身長は日本の小学生とそう変わらないが、筋肉質でがっちりした体型。全体に指の力も強く、小指の力強さが際立っている。リズム感もよく、音楽が勢いに満ちている。
 今日の演奏のなかでは、ベートーヴェンのソナタの第2楽章がもっとも印象に残った。
 記者会見では、初来日の様子を聞かれ、「日本にはずっとあこがれていて、ぜひ訪れてみたいと思っていた。もっと小さな国だと思っていたけど、東京はものすごく大きな都市で、カッコいい。クールだ! 異なる文化に触れることができてうれしい。食事も、何を食べてもものすごくおいしい。もっといろんなところを見たいし、いろんな体験をしたい」と、興味津々。
 記者会見終了後には、インタビューをすることができた。
 エリアスはコンクール歴が豊かだが、音楽ばかりではなく数学コンクールでも入賞し、現在は飛び級で年長の子どもたちと一緒に学んでいる。
「もちろん学校にいってさまざまな科目を学ぶのは大切だけど、ぼくにとっては音楽の勉強が一番。いまは学校の勉強に疑問を感じることもあるよ。学校のない日は5時間くらいピアノの練習している。でも、いつもピアノの前にいるわけではなく、サッカーやスキーも大好き」と屈託がない。
 きちんと相手の目を見てしっかり自分の意見をいうタイプで、音楽についての話題となると、いっそう雄弁になる。
「ごく幼いころは、楽器を習うなんて考えられなかった。でも、ぼくは好奇心が旺盛で、いつも何かに取り組んでいないと満足しない性格。6歳になったときに両親の勧めでピアノを始めたら、この楽器のとりこになってしまったんだ。それからはずっとピアノひと筋。いつも曲を弾くときは自分なりのストーリーを描き、音楽のなかに入り込んでいく。好きなピアニストも多く、ソコロフ、アルゲリッチ、ブロンフマン、ポリーニをはじめ、いろんな人のピアノを聴く。いつの日か、ぼくもそうした人の心に響く音楽を奏でるピアニストになりたい。指揮も大好きで、作曲も学んでいる。将来は幅広いことができるピアニストになりたい」
 エリアスは、演奏姿勢がとても美しい。背筋がビシッと伸び、上半身は微動だにしない。
「1年前に先生が変わったんだけど、その先生が姿勢を直してくれた。いまは全身の脱力が自然にできて、とても弾きやすくなったんだよ」
 エリアスは2019年9月27日にサントリーホールのブルーローズにおいて、アンサンブルハーモニー・ウィーンとコンサートを行う予定になっている。
 また、詳細が決まったら、紹介しますね。
 今日の写真は、キュートな笑顔のエリアス。「夢は、世界中のホールで演奏できるピアニストになること」だそうだ。数年後にはぐっと身長が伸びて、声も低くなり、がっしりした青年のピアニストに変貌するのではないだろうか。演奏の成長がひたすら楽しみである。

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posted by 伊熊よし子 at 23:27 | アーティスト・クローズアップ
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