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横山幸雄

  いま、「音楽の友」のショパン特集とショパンのムックのためのインタビューを続けている。
  先日は横山幸雄のインタビューで、ショパンに関するさまざまなことを聞いた。
  もちろん、彼のデビュー前から取材を続けているため、たくさんのストックが私のなかにあり、横山さんには「もう僕が新たに話さなくても、すべて書くことができるんじゃない(笑)」などといわれている。
  それでも、特集用とムック用に聞かなくてはならないことがいくつもあり、取材を続けることになる。
  とりわけ、ムック用のインタビューが大変である。
  詳細はまだ発表できないが、かなり時間を要する内容であり、今回も一度では済まなかった。また、新たに日を決めて取材を続けることになった。
  横山さんは教えることが大好きで、生徒もたくさん抱えている。それゆえ、インタビューの質問が具体的な奏法や表現法、さらに技巧的な面に触れると、実際に指を動かして説明してくれる。
  これがとてもわかりやすく、実際にピアノを弾く人、教える人、これから学ぼうとする人にとって、貴重な教えとなる。
  そこで編集担当のSさんと相談し、次回からはこの手の写真を撮ることになった。それを記事のなかに取り込んでいけば、より理解しやすくなると思うからだ。
  まだまだ何度か取材を重ね、原稿をまとめ、締め切りに間に合わせなくてはならない。
  今日の写真は、ショパンのある作品で指の開き方、力の入れ方、脱力の仕方などを具体的にせ詰めてしているところ。
  次回は、これをピアノの鍵盤上で行ってもらおうと思っている。

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posted by 伊熊よし子 at 22:13 | ああ愉しき(?)、締切り地獄

ジャン・チャクムル

  ようやく、ほぼ1カ月に渡る「音楽の友」の「若手ピアニスト特集」の取材、インタビュー、入稿がすべて終了した。
  一番最後のインタビューは、ジャン・チャクムルだ。
  彼は1997年トルコ・アンカラ生まれのピアニストで、2018年の浜松国際ピアノコンクールの優勝者である。
  その演奏は柔軟性に富む美音が特徴で、けっして力で押す攻撃的なピアニズムではない。昨夜は、Hakuju Hallでコンクール優勝記念コンサートが行われ、演奏を聴きに行ってきた。
  チャクムルはプログラムにこだわりをもつタイプで、この日はスカルラッティのソナタ4曲からスタート。その第1曲目が、スコット・ロスがこよなく愛したK208。私も大好きなソナタで、これを聴いただけで、もう存分に幸せな気分になった。
  次いでワイマール音楽大学の友人であるエリック・ドメネクの「ピアノのための短編小説」より第4曲「かくれんぼ」が奏され、メインのプログラム、シューベルト/リスト編「白鳥の歌」全曲に移った。
  チャクムルは、こうしたトランスクリプションが好きなようだ。インタビューでは、リストが大好きだと語っていたが、その編曲による「白鳥の歌」は、ピアノ1台でドイツ・リートのこまやかさまで表現。とりわけ、最後の「鳩の便り」が印象深く、ヘルマン・プライのステージを思い出して胸が熱くなった。
  この公演評は「モーストリー・クラシック」に書く予定である。
  チャクムルのインタビューは非常に内容が濃く、興味深い内容だった。学究肌の面もあり、作品の研究・分析も得意とか。さらに古い時代の録音・録画をネットで検索し、それらを研究対象にしているそうだ。
  こうしたことを率直に原稿に書き込んだつもりである。
  彼は笑顔がとてもやわらかく、気取らず、ごく自然体。いろんなところに話が飛んだが、サッカーを見るのが好きで、お料理も大好きだという。
  今日の写真は、ひとつずつ質問に対してじっく考えて答えるチャクムル。もう1枚は、カメラマンの撮影に対して、ポーズをとっているところ。でも、これも髪を気にしたりすることなく、ありのまま。スリムで、手足がとても長い。

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posted by 伊熊よし子 at 23:28 | ああ愉しき(?)、締切り地獄

来日ラッシュと原稿締め切り

  ここ1週間は、来日ラッシュでコンサートとインタビューなどが続き、原稿の締め切りも重なり、てんやわんやの状態である。
  ワレリー・ゲルギエフ指揮マリインスキー歌劇場の来日プログラムは「チャイコフスキー フェスティヴァル2019」と題し、11月30日から12月7日までオペラとシンフォニー、コンチェルトがぎっしり詰まっている。
  11月30日には「スペードの女王」、12月2日には「マゼッパ」を聴きに行った。両方ともゲルギエフの選んだ実力派の歌手が勢ぞろい。加えてオーケストラと合唱がこれまたすごい迫力。この2本のオペラに関しては、「公明新聞」に公演評を書く予定になっている。
  そして今夜は、アイスランド出身の個性派ピアニスト、ヴィキングル・オラフソンのリサイタルを聴きに紀尾井ホールに出かけた。ヴィキングルに関しては、これまでいろんなところで紹介してきたが、ナマで聴く彼の演奏はまさに衝撃。ブレない演奏というのは、こういうものなのだろう。ラモーを弾いても、ドビュッシーを弾いても、ムソルグスキーを弾いても、まったくこれまで聴いた演奏とは異なる魅力を発している。
  破格の才能の持ち主だということが理解できた。
  ヴィキングルについては、またゆっくり書きたいと思う。
  こうしたコンサートの合間に、ブログにも書いたアレクサンドル・タローのインタビューがあったり、「音楽の友」の小林沙羅の取材があったり、プログラム用の辻井伸行のインタビューがあったりと、土曜日も日曜日も仕事仕事。ちょっと疲れ気味である。もちろん、原稿締め切りが重なっているため、それらを集中してこなさなくてはならない。
  さて、もう12月に入ってしまった。これからしばらくすると年末入稿の季節がやってくる。
  それには体力を整えておかないと、途中で息切れしてしまう。というのをいいわけに、夜遅くなってから食べるから、この時期は変に太るんだよね。でも、食事制限をして体力が落ちると、風邪をひいたりするしね。
  この悪循環、なんとかならないものだろうか…。
  
posted by 伊熊よし子 at 22:43 | ああ愉しき(?)、締切り地獄
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