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たかまつ国際古楽祭@

 9月24日から27日まで、香川県高松市で開催されている「たかまつ国際古楽祭」の取材に出かけた。
 これは2017年に開始された古楽をメインとした音楽祭で、昨年はコロナ禍で中止となったため、今回が第4回を迎える。
 音楽監督をつとめるのは高松市出身で、現在はベルギー在住のフルート、フラウト・トラヴェルソ奏者の柴田俊幸。今回はぎりぎりまで開催するかどうかで協議を続けた結果、規模を縮小し、XS(エクストラスモール)という形で開催にこぎつけた。
 初日の最初の取材は、「音食紀行  ベートーヴェン食物語」と題したプレス会。
 音食紀行・遠藤雅司がベートーヴェンが食べていたであろう食事や飲み物を再現しながらトークを進め、出張料理人の柳田・ラムセス・晃一郎がお料理を作る。
 今回はギターの鈴木大介の演奏もあり、彼が代表して試食を行った。
 この古楽祭の記事は、次号の「音楽の友」に掲載される予定である。
 今日の写真は美しい穴吹邸で試食する鈴木大介、遠藤&ラムセスの各氏。

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posted by 伊熊よし子 at 17:56 | 麗しき旅の記憶

アレーナ・ディ・ヴェローナ

  真夏の暑さがひとつの思い出を脳裏に蘇らせる。
  イタリアの夏の風物詩、アレーナ・ディ・ヴェローナ音楽祭である。
  2019年にはヴェルディの歌劇「イル・トロヴァトーレ」が上演され、それがDVDとしてリリースされた。その紹介を兼ねて、ヴェローナでの様子をヤマハWEB「音遊人」に綴った。
  私が現地で撮ってきた写真も使用しているので、ぜひ雰囲気を楽しんでくださいね。  
posted by 伊熊よし子 at 16:11 | 麗しき旅の記憶

ベートーヴェンゆかりの家 5

  ベートーヴェンの家の第5回は、ボンの生家。ここは世界最多のベートーヴェン・コレクションを備えた記念館で、ベートーヴェン・ハウスと呼ばれている。
  ボン市内の中心に位置するボンガッセ20番地にあり、ボンとウィーン時代の楽譜、手紙、楽器、肖像画、文書など、ベートーヴェンのオリジナル資料が150点以上展示されている。
  現在、ベートーヴェン・ハウスはふたつの建物からなり、1889年には取り壊しの危機に遭遇したが、ボン市民の有志12人がベートーヴェン協会を設立して建物を買い取り、修復して記念館にしたという。その後、1944年10月18日の爆撃では、当時の大家が身を挺して家屋を守り、この建物は無事に戦禍を逃れたというエピソードも伝えられている。
  この建物の3階右側の屋根裏部屋はベートーヴェンの生まれたところで、ベートーヴェンの像が置いてあり、以前は小さな部屋だったが、現在は後方部分が増築された。
  中庭にはベートーヴェンのふたつの像が置かれ、隣接した室内楽ホールのいちばん上の窓からは、この像を眺めることができる構造となっている。
  ベートーヴェンは21歳までボンで暮らし、その後ウィーンに移った。ボンでは選帝侯や貴族など、ベートーヴェンの才能を高く評価し、経済面と精神面の両方で支援を惜しまない人が多かった。ボヘミア出身のワルトシュタイン伯爵もそのひとり。ベートーヴェンがハイドンに師事するためウィーンに出発するとき、「たゆまない努力をもって、モーツァルトの精神をハイドンの手から受け取りたまえ」という有名なことばを贈っている。
  ベートーヴェンはその生涯に32曲のピアノ・ソナタを残し、それらはピアニストにとってバイブルとも称される作品となっているが、第21番「ワルトシュタイン」はこのフェルディナント・ワルシュタイン伯爵に献呈された作品である。
  作曲は1803年から翌年にかけて行われ、1804年夏に完成を見た。このころベートーヴェンの創作は飛躍の時期を迎え、ヴァイオリン・ソナタ「クロイツェル」、交響曲「英雄」、ピアノ・ソナタ「熱情」、歌劇「フィデリオ」などが次々に生み出され、独自の様式を築き上げている。「ワルトシュタイン」は中期の到来を告げる傑作で、壮麗な技巧と雄大な構図、豊かな抒情性を備えている。
  第1楽章は印象的な8分音符和音のppの刻みに始まり、煌めくような第1主題が高音域に現れ、第1主題の3つの主要素が提示されていく。やがてドルチェ・エ・モルト・リガートと指示されたコラール風の第2主題が登場、ふたつの主題の対照性を見せる。
  第2楽章は巨大な第1楽章と次なるロンドをつなぐ美しい楽章で、ためらうようにうたわれる主題がやがて力強い歌となり、それらが対話風に拡大されてロンドへと流れ込む。
  第3楽章はボン地方の民謡からとられたとされる素朴で幸福感あふれるロンド主題が全編を覆い、それが幾重にも様相を変化させ、至難な技巧を盛り込んでコーダへと進む。
  生涯を通じて常に新たな表現方法を探求し続けたベートーヴェンが、ピアノ・ソナタにおける様式の改革をもたらしたとされる作品が「ワルトシュタイン」。斬新かつドラマティックで、野心的な冒険心を感じさせるソナタとなっている。
  写真は、生家の外観。以前は左側だけが見学可能だったが、現在は右側部分も入館でき、内部にはデジタルコレクションもあり、ベートーヴェンの生涯を俯瞰することができる。
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  中庭から見た生家。ここからのながめは、ベートーヴェンの時代をほうふつとさせる。
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  中庭に置かれたベートーヴェン像。
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  同じく、中庭に置かれたベートーヴェンの絵。ガラスケースのなかに保存されている。
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  ボンのベートーヴェン・ハレ(コンサートホール)の前庭に置かれたベートーヴェンの現代彫刻。
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posted by 伊熊よし子 at 17:06 | 麗しき旅の記憶
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