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クレモナの美食

 海外出張は取材スケジュールが超過密ゆえ、ランチやディナーをいただくひとときが非常に楽しみになる。
 今回はイタリアだから、取材班はみんな食事を楽しみにしていた。
 4日間の滞在中いろんなものを食べたが、なかでも現地の人が薦めてくれたレストランがピカイチだった。

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 このお店では、オーナーが「今日のお薦めはこれだよ」というものを頼まないと、なんだか次のものを頼めない雰囲気があり(笑)、私たちは前菜にナマの牛肉である「牛肉のタルタル」と、地元産の「エスカルゴ」を頼んだ。

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 もちろん、お薦めだけあって、とてもおいしかった。
 あとは「旬の魚介類の串焼き」がおいしかった。これはイカ、エビ、ホタテなどがグリルしてあり、ワインにとても合う。

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 全員がうなってしまったのが、旬のさくらんぼをワイン風味で煮込んだものにジェラートが添えてあるデザート。これがあまりにもおいしくて、あとをひき、翌日も食べにいってしまったほどだ。

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 このお店はいずれのお料理もすばらしい味わいで、おもてなしも最高だったが、唯一流れている音楽がよくなかったため、「どうしてクレモナなのに、クラシックを流さないの?」と聞いたら、オーナー夫妻の考えはこうだった。
「私たちは、生まれたときからヴァイオリンの曲やクラシックばかり聴いているから、もう飽きちゃったんですよ。いま流行りの曲をかけた方が飽きないでしょ」
 なるほどね、そうだったんですか。でも、お料理の古典的で自然な味わいに、ジャンジャカした騒がしい曲はやっぱり合わないと思うけどなあ。余計なお世話かしら。
 
posted by 伊熊よし子 at 23:27 | 美味なるダイアリー

ベルリンのレストラン

 海外出張はとてもスケジュールがタイトで大変だが、その土地の食文化に触れるチャンスが多い。お料理が大好きな私は、ランチやディナーがいつも楽しみ。
 先日のベルリン出張では、旧東ドイツ側の老舗のレストランを訪ねることができた。

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 ここは外観も内装も当時の様子をいまに伝え、タイムスリップしたよう。非常に静かな場所に位置し、予約を入れて訪れるお客さまたちも、上品で物静か。食事中に声高に話したりしない。
 お料理はお肉の煮込みやシュニッツェルのようなもの、ステーキやお魚のグリルのようなものが主体で、ポテトが山ほど付いてくる。まさに、ドイツ料理である。
 印象的だったのは、お料理よりもお店に流れる空気。飾ってあるものも、ビールをつぐ機械も、絵や写真も旧東ドイツをほうふつとさせる。

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 私は、まだ壁が崩壊する前の旧東ドイツを訪ねたときのことを思い出し、しばし感慨に浸った。
 ここに座っているだけで、外の景色を眺めているだけで、なんだか歴史をさかのぼっているような感じ。旅というのは、ある風景を目にすると、一瞬にして以前の記憶が蘇ってくるものである。

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 1987年、私はフランスからやってきたカメラマンとふたりで、J.S.バッハの足跡をたどる旅をした。旧ベルリンから徐々に南下し、ワイマール、ライプツィヒ、アイゼナハまで回った。
 その後、壁が崩壊してからまたバッハの取材を行ったが、それぞれの町の変貌に目を見張ったものだ。開発が進み、近代化がなされ、町は一気に都市化していった。
 でも、私は最初に訪れたときの旧東ドイツの空気を忘れることはできない。
 今回、このレストランで食事をし、ひとり静かに思い出をかみしめた。
 
posted by 伊熊よし子 at 18:34 | 美味なるダイアリー

イワシのしょうが煮

 圧力なべというのは、忙しいときにとても便利な代物である。
 私はイタリアのラゴスティーナを愛用しているが、もういくつ目になるだろうか。
 大きなお肉のかたまりも、堅いお魚の骨も、お豆や昆布の煮物も瞬時に柔らかくなり、これひとつで面倒なお料理が短時間で仕上がる。
 新鮮なイワシが手に入ったときは、まとめてしょうが煮を作っておく。これは日持ちするし、主菜が足りない感じのときにも大いに役立つ。
 まず、4人前としてイワシを中15尾ほど用意する。以前は、圧力なべを使用するため、頭と内臓だけを除き、中骨は残して調理していた。その方がカルシウムが丸ごと摂れていいと思ったからだ。
 だが、中骨も尾も取って三枚におろしてから調理すると、食べるときにとてもおだやかな味になることがわかった。以来、その方法で作っている。
 イワシは三枚におろし、薄い塩水でさっと洗い、圧力なべにきれいに並べる。かぶるくらいの湯と酢大さじ1を加え、ふたを閉める。なべを強火にかけ、シューッといったら弱火にして10分煮る。
 小レバーを立てて蒸気を完全に抜き、ふたをあけ、イワシを崩さないように取り出す。
 からにした圧力なべに再びイワシを並べ、酒3分の2カップ、しょうゆ3分の1カップ、砂糖大さじ1弱、みりん4分の1カップ、水2分の1カップとしょうがの千切りひとかけ分と梅干し大2個分をちぎったものを加え、ふたを閉める。強火にかけ、シューッといったら弱火にして10分煮る。
 前の方法と同様に蒸気を抜き、ふたをあけてイワシを取り出す。
 お皿に盛って、本わさびのすりおろしをトッピングすれば出来上がり。
 これは先日、松本の友人Tちゃんからいただいた本わさびを使いたくて試したレシピ。
 写真は出来立てのイワシのしょうが煮。ふつうはしょうがと梅の味で十分イワシの生臭みは消えるが、本わさびを添えると、料亭のような上品な味わいに仕上がる。ぜひ、お試しを。

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posted by 伊熊よし子 at 21:45 | 美味なるダイアリー
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