2024年04月21日
METオーケストラ来日公演
ニューヨークのオペラの殿堂、METのオーケストラが、13年ぶりに来日公演を行う。
日程は、6月25、26、27日がサントリーホール大ホール。6月22、23日が兵庫県立文化センターKOBELCO大ホール。
プログラムはÀがワーグナー:歌劇「さまよえるオランダ人」序曲、ドビュッシー:歌劇「ペレアスとメリザンド」組曲(ラインスドルフ編)、バルトーク:歌劇「青ひげ公の城」演奏会形式)、Bがモンゴメリー:すべての人のための讃(日本初演)、モーツァルト:アリア「私は行きます、でもどこへ」「ベレニーチェに」、マーラー:交響曲第5番というラインナップ。
指揮はヤニック=ネゼ・セガンで、ソリストはエリーナ・ガランチャ、クリスチャン・ヴァン・ホーン、リセット・オロペサという実力派をそろえた布陣だ。
先日、ヤニック=ネゼ・セガンの合同オンラインインタビューがあり、彼が今回のプログラムについて、詳しく話してくれた。そのダイジェストをお伝えしたいと思う(インタビュアーは小林伸太郎氏)。
「まず、バルトークの《青ひげ公の城》はワーグナーの影響を受けていると思います。この1幕もののオペラは《さまよえるオランダ人》に影響を受けたと思います。ですから《オランダ人》の序曲とはいい組み合わせになったと思います。《ペレアスとメリザンド》偉大な指揮者エーリヒ・ラインスドルフが何十年も前に作成した組曲で、ミステリアスな物語のストーリー・テリングに非常に優れており、バルトークの準備としてうまく機能すると思います。
エリーナ・ガランチャはMETに何度も出演してくれ、私たちのお気に入りのひとりです。ベルカント作品に数多く出演し、《カルメン》で大ブレイクしました。将来は、ヴェルディやフランスものでも共演する予定です。クリスチャン・ヴァン・ホーンとも長い共演の歴史があります。グノー、ベルクなどに出演し、深いつながりがあります。リセット・オロペサも、ヴェルディやモーツァルトでひんぱんに共演を重ねています。モーツァルトが生きていたら、彼女に恋をしていたと思います。
マーラーの交響曲第5番は、とてもユニークで特別なものです。多くの労力を注がなくてはなりません。私はフィラデルフィアやウィーン、ベルリン、ミュンヘンなど多くのオーケストラで演奏してきました。パンデミック後に、去年ようやくMETオーケストラとカーネギーホールで演奏できました。そうした経験が組み合わさることで真に特別なものが生まれます。
私はメトロポリタン歌劇場の音楽監督に就任してから6年がたとうとしていますが、今後は新しいオペラを手がけるとともに、ゼッフィレッリ演出の《ラ・ボエーム》《トゥーランドット》も指揮し、《アイーダ》の新演出も予定しています。
日本とは「METライブビューイング」を通じて大きなつながりがありますが、ライブ演奏を通じて、現在の若いメンバーが多いオーケストラの響きを披露できることを楽しみにしています」
このインタビューにはメトロポリタン歌劇場の総裁ピーター・ゲルブ氏も参加し、現在の歌劇場の様子を語ってくれた。
「パンデミックの間、1年間は演奏できませんでした。休止期間には芸術的に再編成し、オペラという芸術形式を新しい方法で前進させる必要があることを考えました。いまは新作の数を大幅に増やし、オペラの様相を変えることに真剣に取り組んでいます。
私たちは今日、非常に困難な時代に生きています。戦争が勃発しています。でも、皮肉なことに、METはいま芸術的な波に乗っています。若いオペラスターの新しい時代が始まっているからです。
パンデミックの財政的に困難な時代を経て、売上低下や寄付の減少に苦しみ、インフレも大きな要因となっていますが、芸術的な成功が経済的な安定につながると考えています。
ヤニックが語ったように、オーケストラは若いメンバーが増え、みな日本で演奏できることに興奮しています。彼らにとっては初めての日本訪問です。すばらしい経験になることでしょう」
METオーケストラの演奏、ぜひ期待してくださいね。
posted by 伊熊よし子 at 23:00
| 情報・特急便


