ブログ

マチェイ・スクシェチュコフスキ

 2023年ブルージュ国際古楽コンクールのチェンバロ部門の優勝者、ポーランドのマチェイ・スクシェチュコフスキの初来日リサイタルが、4月5日に浜離宮朝日ホールで開催された。
 スクシェチュコフスキは2001年生まれ。一度聞いただけでは、なかなか名前を覚えられないほど、この発音は難しい。
 プログラムはオール・バッハで、「フランス風序曲」「平均律クラヴィア曲集第1巻より」第4番、第14番、第19番、第24番、「フランス組曲」第2番、「平均律クラヴィア曲集第1巻より」第15番、第16番、「イギリス組曲第5番」という構成。
 いずれも流れる水のような自然体の演奏で、鍵盤の選定、フレーズの作り方、リズムなどが創意工夫に満ちているものの、とてもナチュラルに響いてくる。
 とりわけ印象的なのは、アーティキュレーション。疾走するような速いパッセージもこまやかな動きのなかに、明快なアーティキュレーションが伺える。
 装飾音も非常に限られているが、鼻歌をうたうようなかろやかさで、「ウーン」とうなってしまう。
 ブルージュ・コンクールは、かなり前にまだチェンバロを習っていたころに取材に出かけ、スコット・ロスやレオンハルト、クイケン兄弟の演奏に触れ、すばらしい世界があると気付かされた。
 演奏を聴きながら、そのブルージュの風景が脳裏に蘇り、なんともなつかしい思いに駆られた。
 こういう人は、何度も聴きたいと願ってやまない。バッハ以外も聴きたいし、また、すぐにでも来日してほしい。この夜は、とても幸せな気分になったから。
posted by 伊熊よし子 at 21:43 | クラシックを愛す
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
PROFILE
検索ボックス