2023年07月23日
キリル・ゲルシュタイン
キリル・ゲルシュタインは、以前から話を聞きたいと思っていたピアニストである。
樫本大進と共演したデュオ・リサイタルはすばらしく刺激的でわくわくした公演であり、藤田真央が師事している先生でもある。
その彼が、アラン・ギルバート指揮東京都交響楽団との共演により、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番を演奏するために来日を果たした。
このインタビューは、「intoxicate」に書く予定になっている。ゲルシュタインは2023年秋にキリル・ペトレンコ指揮ベルリン・フィルとの共演によるラフマニノフのピアノ協奏曲第2番の録音をリリースする予定になっており、このなかに4曲の小品を収録している。そのCDに関するインタビューがメインである。
ゲルシュタインは一見コワモテに見えるが、実のところとてもおだやかな語り口の持ち主で、常に相手にきちんと話が伝わったのかを確認するように、ていねいにゆったりと話を進めていく。
もちろん、ラフマニノフの新譜について聞くことは必須だったが、私はゲイリー・バートンをメンターだと思っていること、トーマス・アデスの作品について、新譜の「夜の静けさ」を編曲していることなども聞きたいと思い、矢継ぎ早にいろんな質問を投げかけた。
限られた時間のなかで、ゲルシュタインはことばを尽くして話してくれ、最後は「日本にくると、おいしいごはんが楽しみで仕方がない」と、いかにもうれしそうな表情を見せた。マエストロ・ギルバートと和食に舌鼓を打っているとか。
今日の写真は、インタビュー中のワンショット。演奏にもいえることだけど、迫力と存在感があるよねえ。
posted by 伊熊よし子 at 18:02
| クラシックを愛す