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田中あかね

 2022年1月に「32人のピアニストによるベートーヴェン・ピアノソナタ全曲演奏会」、同年10月に「7組のトリオによるベートーヴェン・ピアノトリオ全曲演奏会」を企画・実践したピアニストの田中あかねが、次なる企画として「18人のピアニストによるモーツァルト・ピアノソナタ全曲演奏会」を行う。
 8月28日に東京文化会館小ホールで開催される予定で、その話を聞くためにインタビューを行った。
 最初のベートーヴェンはお風呂に入っていたときに、急に天から降ってきたように企画が涌いたそうで、以後たくさんのピアニストに声をかけ、弾きたいソナタを出してもらい、その調整をし、だれも手を挙げなかった第1番はご自身が担当したそうだ。
 続くピアノトリオもいろんな苦労があったそうだが、「みなさんが自分の担当する曲を最高の形に仕上げてくれたため、好評のうちに終えることができました」と語る。
 そしていよいよモーツァルト。これも第1番のソナタが余ってしまったそうで、「またまた私が第1番を弾くことになります。でも、お客さまには、企画者だから一番最初に出てくると思われているようです」と笑う。
 今回のモーツァルトのソナタ全曲演奏は、ふだんあまり演奏される機会に恵まれない曲も聴くことができるため、貴重な機会だといえる。
 田中あかねは、20年近くボンで暮らしている。通常、日本に戻ってくると居心地がよいため、もう海外で暮らしたいと思わない人が多いが、彼女はできることならボンに戻りたいという。
「私はドイツが性に合っているようです。もちろん日本は暮らしやすいですが、可能ならボンで生活したいですね」
 このインタビューは、次号の「音楽の友」に掲載される予定である。
 今日の写真は、インタビュー後の1枚。全曲演奏会の苦労話や、逆に面白かったこと、やりがいのあること、そしてドイツの話などで盛り上がり、とても楽しい時間となった。

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posted by 伊熊よし子 at 21:45 | 情報・特急便
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