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伊藤恵

  伊藤恵が、「春をはこぶコンサート ふたたび」のシリーズで、ベートーヴェンの「悲愴」「月光」「熱情」という3大ソナタを取り上げる(4月29日、紀尾井ホール)。
 その話を聞くため、マネジメント会社に出かけた。
 彼女は、こうしたいわゆる有名な作品を取り上げるコンサートは初めてだそうだが、いまベートーヴェンの作品と真摯に向き合っていると、「生きる意味とは」「人生とは」ということを深く考えさせられるという。
「ベートーヴェンのソナタを練習をしていると、写経をしている感覚に陥るのです」と語った。
 伊藤恵にはこれまで何度もインタビューをし、シューマン、シューベルト、そしてベートーヴェンのさまざまな話を聞いてきたが、今回はとりわけベートーヴェンへの熱い思いがビシビシと伝わってくるような語り口だった。
 プログラムは3大ソナタに加え、ソナタ第13番が挟み込まれ、最後は「告別」でフィナーレを迎えるという、ものすごくタフなプログラムだ。
「自分でもあきれるくらい。本当に過酷なプログラムを組んでしまったヮ」と苦笑していた。
 だが、ベートーヴェンに対するとてつもなく深い愛を聞き、演奏への期待が膨らんだ。
 今日の写真は、インタビュー後のワンショット。
 私は以前シューベルトの演奏を聴いて、つい胸がいっぱいになり、涙がこぼれてしまった。そのまま変な顔をして楽屋を訪れたため、伊藤恵に「あらあ、涙流してくれたの。うれしい!」といわれてしまった。
 今回は、感銘を受けても、涙はこらえないとね。
  このインタビューは、ヤマハWEB「音遊人」に掲載される予定である。

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posted by 伊熊よし子 at 22:24 | マイ・フェイバリット・ピアニスト
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