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東誠三

 ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏で知られ、ライヴ収録も行っている東誠三が、416日に東京文化会館小ホールでベートーヴェンのピアノ・ソナタ第30番、第31番、第32番の「後期3大ソナタ」を演奏する。

 その話を聞くために、久しぶりに東誠三に会い、インタビューを行った。

 彼はベートーヴェンに関する話になると、いくら時間があってもたりないと思わせるくらい、雄弁になる。

 とりわけこの後期3大ソナタは、いまの時期に、もう一度じっくり取り組みたいと思ったそうだ。

「なぜかわからないのですが、急にそういう思いがふつふつと胸のなかに湧いてきたのです。いま、ベートーヴェンをもう一度見直し、いまだからこそできる表現、演奏をしてみたいと」  

 音楽家は、以前ずっと演奏してきた作品をしばらく寝かせておき、時期を見て再び取り組むと、以前とはまったく新たな面が見えるようになるという。これは多くの人が語ることだ。

 東誠三も、まさにベートーヴェンとの対峙がいまの自分をもっとも端的に表すことにつながるのだろう。

 さまざまな作品論や演奏論が続いたが、ふとことばにしたのが、「私は鉄道が好きなんですよ」というひとこと。パリに留学していた時代も、ヨーロッパのあちこちに鉄道で出かけたという。

 だが、やはりフランスが一番好きだそうで、ラヴェルの家などは強く印象に残っているという。

 このインタビューは、「ぶらあぼ」に書く予定である。

 今日の写真は、インタビュー後の1枚。留学時代の逸話などもとても興味深いため、いつかじっくり紹介したいと思う。


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posted by 伊熊よし子 at 22:36 | 日々つづれ織り
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