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上野通明

 ここ数年、すばらしい才能に恵まれた日本のチェリストが、国際コンクールで輝かしい成果を挙げている。
 そのひとり、2021年にジュネーヴ国際コンクール・チェロ部門で日本人初の優勝を遂げたのが、上野通明である。
 彼には以前も話を聞いたが、いま在籍しているベルギーのエリザベート王妃音楽院から帰国し、コンサートで多忙ななか、話を聞くことができた。
 上野通明は、前回インタビューをしたときに、「近々、バッハを録音する予定です」と話していた。
 そのときはまだ詳細が発表できなかった時期で、バッハの無伴奏作品だろうと思っていたが、今回リリースされたのは「J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲(全曲)」だった(キングインターナショナル)。
   そこでインタビューでは、この録音の経緯、大好きなバッハの作品について、いま無伴奏を全曲録音するにあたって、現在の先生の教えや音楽院での生活など、さまざまなことを聞くことができた。
 録音はドイツのホンラート福音教会で行われたが、この場所は自身で探したのだそうだ。
 このインタビューは「CDジャーナル」に書く予定になっている。
 上野通明はとても真摯で、ひとつひとつの質問に対してじっくりことばを選び、ゆったりとしたペースで話すタイプ。
 前回よりはだいぶ口数も多くなり、バッハに対する熱い思いを語ってくれた。
 エリザベート王妃音楽院は、自然に囲まれた美しい場所にあり、音楽を勉強するのにとても適しているそうだ。
 今日の写真は、インタビュー後のワンショット。聴くたびに大きな成長を見せる若きチェリストは、ぐんぐん若芽が天に向かって伸びていくように、勢いを感じさせる。

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posted by 伊熊よし子 at 23:03 | クラシックを愛す
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