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鷲見恵理子

 フリッツ・クライスラーの音楽は、人の心をなごませ、ほんのり温かくしてくれ、「もっと他の曲を聴きたい」という思いにさせる不思議な力を有している。
 そのクライスラーのアルバムをリリースしたのが、ウィーンやミラノで活躍しているヴァイオリニスト、鷲見恵理子だ。
 彼女は「日本ヴァイオリン界の父」と称される鷲見三郎を祖父にもち、両親もヴァイオリニストという音楽一家に生まれた。
 ニューヨークのジュリアード音楽院でドロシー・ディレイに師事し、その後、国内外で活動を展開するようになる。
 オール・クライスラーのアルバム「ノスタルジア」(キングインターナショナル)を作り上げたのは、コロナ禍でさまざまな試練を敬虔し、そのなかで「いまこそ、人々にクライスラーの魅力的な音楽を人々に届けたい」と思ったからだそうだ。
 その思いを聞きに、レコード会社に出かけた。
 インタビューでは、昔からクライスラーに憧れ、いつの日かクライスラーのアルバムを作りたかったと、情熱的にことばを尽くして話してくれた。このインタビューは、次号の「intoxicate」に掲載予定である。
  外国暮らしが長いためか、話すときの表情やアクションも多様で、実にパワフル。音楽に対する熱い思いがひとつひとつのことばから伝わり、こちらも元気になれる感じだ。
  コロナ禍において、アーティストは活動の幅が狭まり、自分の生き方や将来性に関してじっくり考える時間をもち、それぞれの方向性を見出している。
  ここしばらく、そうしたアーティストの気持ちをインタビューで聞く機会が多いため、私自身の仕事に関してもいろいろ考えさせられる。
 さて、今日の写真は元気なオーラを発している鷲見恵理子。また、クライスラーのアルバムに耳を傾け、演奏からも元気をたっぷりもらうとしますか(笑)。

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posted by 伊熊よし子 at 15:20 | クラシックを愛す
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