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赤松林太郎

 いつもインタビューのたびに幅広い話を聞かせてくれ、とても時間内では収まらないほど内容が濃い話が飛び出すピアニスト、赤松林太郎。ついさきごろ、久しぶりに話を聞くことができた。
 彼は11月23日に東京文化会館小ホールで、凝りに凝ったプログラムでリサイタルを開く。
 今回は、「ぶらあぼ」のインタビューで、そのリサイタルへの意気込みを伺った。
 プログラムの構成は、前半にドビュッシー、ワーグナー、マーラー、J.S.バッハの作品のピアノ編曲版が組まれ、後半はリストの作品が登場する。
  赤松林太郎はミハイル・ヴォスクレセンスキー、フランス・クリダ、ジャン・ミコー、ゾルターン・コチシュら偉大なピアニストに師事し、彼らから音楽的なテクニックのみならず精神的に大きな教えを得たという。それが自身の人間形成に大きな影響を与えたと述懐する。
  さらに、ヨーロッパの文化、歴史、哲学など幅広い教えを受け、それらは「心の財産であり、私の生きる糧となっています」と、熱く語る。
  今回のインタビューでも、いまのコロナ禍で音楽家はどうあるべきか、何をするべきか、これからどう生きるべきかなど、非常に深い内容を語り、時間が足りないほどだった。
  そのインタビューの最後に、貴重な話が飛び出した。
「実は今朝、資料を整理していたら、昔のクリダ先生の手紙が出て来たんです。そこには《リスト アミカルモン》と書かれていました。《リストとともにあれ》という意味です」
  今回のプログラムでも後半はリスト・プロ。恩師のクリダから学んだリストが大きな意味合いをもって奏でられる。
  今日の写真は、インタビュー中のワンショット。もう1枚は、クリダの直筆だ。
  こだわりのプログラムによるリサイタルが待ち遠しい。

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posted by 伊熊よし子 at 18:29 | 情報・特急便
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