ブログ

阪田知樹

  2021年のエリザベート王妃国際音楽コンクールで第4位入賞に輝いた阪田知樹は、私が以前から応援しているピアニストである。
  彼は19歳でヴァン・クライバーン国際ピアノコンクールで最年少入賞を果たし、2016年にはフランツ・リスト国際ピアノコンクールにおいて第1位を獲得している。
  エリザベート・コンクールはオンラインで演奏を聴いたが、今回は実力派ぞろい。第4位というのは少し残念な気もしたが、インタビューでは「自分の演奏を極めたかったから、順位は気にしていない」と語っていた。
  阪田知樹のインタビューは、いつも話題が豊富である。彼は古い時代の録音を愛聴し、ロシアのウラディーミル・ソフロニツキーの話になると止まらなくなるほど、ソフロニツキーに対する愛が深い。
  そのほか、古い楽譜を探したり、原譜を見つけたり、演奏される機会に恵まれない作品を見出したりすることに意義を見出している。その話が始まると声のトーンも一気に高くなるから、笑っちゃうほどだ。
  今回のインタビューは、次号の「音楽の友」に掲載される予定である。
  エリザベート・コンクール入賞後のコンサートとして、10月14日にはサントリーホールでリサイタルを開く。ベートーヴェンの「月光」からスタートし、シューマンの「幻想曲」へと移り、後半は得意とするリストのロ短調ソナタと「リゴレット」パラフレーズという彼らしいプログラム構成である。
  今日の写真はインタビュー後の1枚。阪田知樹はいつも個性的なシャツを着て現れる。今回も実にユニーク。コロナ禍でずっと髪を伸ばしていて、なかなか切れなくなったとか。リストを意識しているのかな(笑)。

y4125 (2)_R.JPG
posted by 伊熊よし子 at 16:54 | マイ・フェイバリット・ピアニスト
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
PROFILE
検索ボックス