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辻井伸行×三浦文彰

  コロナ禍で、まだコンサートがすべて開催されることにはなっていないが、それでも少しずつナマの演奏を聴く機会が増えているのは確かだ。
  6月4日から9日まで、辻井伸行と三浦文彰がアーティスティック・リーダーとして2018年に開始した「サントリーホールARKクラシックス」の今年のコンサートが行われ、私は6月9日の最終公演を聴きに行った。
  プログラムはオール・ベートーヴェン。ヴァイオリン協奏曲とピアノ協奏曲第5番「皇帝」で、若手精鋭を集めたARKシンフォニエッタがオーケストラの演奏を担う。
  辻井伸行と三浦文彰のこのふたつのコンチェルトはこれまでも何度か聴く機会に恵まれてきたが、今回は三浦文彰が自身のコンチェルトでは弾き振りを行い、辻井伸行のコンチェルトではオーケストラの指揮を担当した。
  やはり何度も回数を重ねると、経験がものをいうのだろうか。三浦文彰の指揮は格段に成長し、弾き振りも「皇帝」の指揮も、実に慣れた感じで自然体。
  もちろん辻井伸行とはよき共演相手ゆえ、呼吸の合い方もとても自然で息がぴったり。
  アンコールに演奏された辻井のベートーヴェン「月光」の第1楽章で幕を閉じ、この夜はベートーヴェンすばらしさを体感することができた。
  この公演評は、次号の「音楽の友」に書く予定になっている。
  
posted by 伊熊よし子 at 21:44 | 日々つづれ織り
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