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ボストリッジ&パッパーノ

  昔から、ピアノの名手と呼ばれる指揮者が何人か存在する。
  ヘルベルト・フォン・カラヤン、ゲオルグ・ショルティ、ヴォルフガング・サヴァリッシュをはじめ、現存する指揮者ではチョン・ミョンフン、ジャナンドレア・ノセダ、ジェイムズ・レヴァイン ら。
  もちろん、ウラディーミル・アシュケナージやダニエル・バレンボイム、クリストフ・エッシェンバッハはピアニストとしても名を成している。
  そのなかで、近年ピアニストとしての力量を発揮しているのは、イタリアの指揮者、アントニオ・パッパーノだ。
  ベートーヴェン生誕250年を記念してリリースされたイギリスのテノール、イアン・ボストリッジが録音した「ベートーヴェン:歌曲・民謡編曲集」(ワーナー、輸入盤)では、ピアノを担当しているのである。

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  ボストリッジの歌声は透明感あふれ、詩情に富み、緊迫感と集中力がみなぎる。プログラムは連作歌曲集「遥かなる恋人に寄す」をメインとし、「アデライーデ」や「優しき愛(君を愛す)」など、ベートーヴェンのロマンが横溢する歌曲も含まれている。
  なお、あまり聴く機会のない「民謡編曲集」では、ヴァイオリンのヴィルデ・フラング、チェロのニコラ・アルトシュテットが参加し、ピアノとの三重奏でボストリッジの歌唱を好サポートしている。
  今回はその映像が手に入ったので、紹介したい。ボストリッジの物語を紡ぎ出すような歌声とともに、パッパーノのピアノもじっくり味わってくださいな(ワーナー提供)。





posted by 伊熊よし子 at 22:04 | 親しき友との語らい
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