2020年03月27日
清水和音
インタビューで何度も会って話を聞いているアーティストは、会うたびに本音で話してくれるようになる。
だが、清水和音は最初から本音しかなかった。率直で嘘がなく、真っ正直。あまりにも素のままゆえ、絶句してしまうことも。
先日、久しぶりに会って話を聞いたときも、本筋から離れて脱線しっ放し。
決められた時間を大幅に超え、話題はあちこちに飛び、もはや修復不可能になってしまった(笑)。
清水和音は、以前ラフマニノフのピアノ協奏曲全曲を一日で演奏したことがあるが、今年のベートーヴェン生誕250年のメモリアルイヤーには、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全5曲を一日で演奏するというコンサートを行う。
東京公演は6月28日(サントリーホール)、大阪公演は7月12日(ザ・シンフォニーホール)。この話を聞くためのインタビューで、記事は次号の「ぶらあぼ」に掲載予定である。
彼は「コンチェルトっていうのはけっして難しいものではなく、ソナタよりはずっと楽に弾ける。だけど、いい演奏をするかどうかは別問題」と明言する。
清水和音は難曲も楽々とこなしてしまうため、昔から代演も多く依頼される。
「明後日、弾いてくれ」と急にいわれることもしばしば。でも、こなしてしまう。
「だから、ベートーヴェン・イヤーに急きょいろいろ頼まれると大変なんだよねえ」などと、笑っている。
今回は、話がそれていくのを必死で食い止め、なんとか5曲に関して話を聞き出した。それを記事では紹介したいと思う。
清水和音が「難しくはないよ」と豪語しながらも、本番ではすばらしい演奏を聴かせてくれるに違いない、そのベートーヴェンに大いに期待したい。
今日の写真は、インタビュー中の1枚。写真を見せたら、「ひでえなあ」というので、「あら、よく撮れているでしょ」といい、マネージャーも「ええ、いいですねえ」というので、これに決めた。
でも、「ひでえ、ひでえ」とぶつくさいっていた(笑)。
posted by 伊熊よし子 at 22:21
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