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近藤嘉宏

  デビュー当初からおつきあいのあるピアニスト、近藤嘉宏が新譜をリリースした。
  題して「リスト・パラフレーズ」(ottava records)。「清教徒」「ランメルモールのルチア」「ノルマ」「トリスタンとイゾルデ」「パルジファル」のリスト編曲と、リスト/ホロヴィッツ編の「死の舞踏」、そして「ラ・カンパネラ」という選曲だ。
  この録音のライナーノーツを書いたため、かなり前に音源を聴くことができた。
  その際、彼に少しだけ選曲の意図や内容を聞くことができたが、今日は「レコード芸術」のインタビューで天王洲アイルのOTTAVAのスタジオに出向き、じっくりと話を聞いた。
  近藤嘉宏は、こだわりの人である。以前から話を聞くたびに、音にこだわり、作品にこだわり、奏法にこだわっていると感じていたが、それはここ10年以上より一層強くなったという。
  今回は「レコード芸術」のインタビューゆえ、1曲ずつこまかく話を聞いていった。だが、いつものように話題は徐々に広がっていき、ミュンヘン留学時代に聴いた貴重なアーティストの演奏やオペラなどへと移っていった。
  こうした素地があったからこそ、今回のパラフレーズの録音が生まれたに違いない。
  そのあたりを読者にストレートに伝えたいと思う。そしてリストに対する熱き想いも。
  今日の写真はインタビュー後のワンショット。彼はデビュー当時からほとんど風貌が変わらない。いつもスリムで、おだやかな笑顔を見せ、自身の目指すところを率直に表現。時間が経つのを忘れてしまう。

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posted by 伊熊よし子 at 22:31 | 日々つづれ織り
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