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アバドとリヒテル

 近年、長い間ホールの倉庫や放送局の資料室に眠っていた音源が発見され、日の目を見ることが多い。
 ごく最近リリースされたのは、クラウディオ・アバドが1971年にウィーン・フィルを振ってシューベルトの交響曲第8番「未完成」と交響曲第5番を演奏したもの(ユニバーサル)。ウィーン楽友協会のライヴで、37歳のアバドが作品にみずみずしい息吹を吹き込んでいる。
 颯爽とステージに登場したころのアバドをほうふつとさせ、シューベルトに輝きを与えている。ワイシャツを腕まくりしてリハーサルに臨む写真もなつかしく、アバド好きの私の心をゆさぶる。
 もう1枚は、スヴャトスラフ・リヒテルの「幻の音源」といわれた1961年のパリ・デビュー盤。旧ソ連時代にパリを訪れ、シャイヨー宮でヴィトルド・ロヴィツキ指揮フランス放送管弦楽団と共演したパリ・デビューの録音で、ブラームスのピアノ協奏曲第2番を神がかり的な演奏で聴かせている(キングインターナショナル)。80年に演奏したショパンの練習曲第12番、第15番も収録され、こちらもその時代の空気を色濃く伝えている。
 やはり、リヒテルはピアノの鳴らし方が実に個性的で、深遠で、心の奥に響く。
 今日の写真は、そのジャケット写真。

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posted by 伊熊よし子 at 21:35 | クラシックを愛す
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