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シュテファン・ヴラダー

 何年も会っていないアーティストに久しぶりに会うと、なんだか旧友に会ったようななつかしい思いに駆られることがある。
 ウィーン伝統のピアニズムを継承するシュテファン・ヴラダーもそのひとり。
 今日は、本当に久しぶりにヴラダーに会い、インタビューを行った。このインタビューは「ぶらあぼ」に掲載される予定である。
 彼は明日、浜離宮朝日ホールでリサイタルを行う。プログラムはオール・ベートーヴェン。ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」、第14番「月光」、第21番「ワルトシュタイン」、第23番「熱情」という、まさにベートーヴェンを得意とするヴラダーならではの選曲である。
 ヴラダーは2019年秋にコンサートを行うことになっているが、まだプログラムが決まっていないため、その外郭を攻めるようなインタビューとなった。
 ベートーヴェンの作品に関して、バッハの「ゴルトベルク変奏曲」の録音について、指揮を始めたときのこと、弾き振りに関することや現在の指揮活動について、今後のレパートリーや予定などを聞いたが、すべての質問に関してじっくりとことばを尽くして語ってくれた。
 実は、私はヴラダーがステージに現れるときの姿の美しさに魅了されている。背筋をピシッと伸ばし、膝を曲げずにスーッと流れるように歩を進めるのである。
 話の途中で、そのことを伝えると、「えーっ、自分の歩き方なんか意識したことないなあ。すでにステージに出るときから緊張し、集中しているので、ピアノのところまで歩いていくことに意識を向けたことはないですねえ」
 すかさず私が「じゃ、今度ビデオでも見て」というと、ニヤリとしていた。
 ヴラダーはいま、ピアニストとしての活動と指揮活動が半々だそうだが、指揮の割合を徐々に減らし、ピアニストとして、これまで演奏してきた作品をじっくり深めたいと力説していた。
 明日はリサイタルを聴きにいく予定にしている。久しぶりに聴くベートーヴェンが楽しみだ。
 今日の写真はインタビュー後の1枚。昔から顔の表情があまり変わらないよね。

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posted by 伊熊よし子 at 22:22 | 情報・特急便
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