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ピーター・ウィスペルウェイ

 昨夜は、トッパンホールにピーター・ウィスペルウェイのチェロを聴きにいった。
 今回のプログラムは、J.S.バッハ「無伴奏チェロ組曲第5番ハ短調BWV1011」、ブリテンの「無伴奏チェロ組曲第3番Op.87」、コダーイの「無伴奏チェロ・ソナタOp.8」という、無伴奏作品3曲である。
 ウィスペルウェイのチェロは、人間の声のように豊かにうたう。聴き手の心の奥にじわりと浸透してくる音色は、聴き終わってから何日経過しても胸の奥に居座っている。存在感のある、個性あふれる響きである。
 彼の演奏は何度か聴いているが、徐々に深遠且つ思索的になり、昨日はさらにエネルギーが増した感じを受けた。
 とりわけ印象的だったのは、コダーイ。冒頭から迫力満点で、作品の内奥に迫っていく。この作品はチェロの可能性を追求し、多種多様な奏法と表現が横溢している。
 緩・急・緩の3つの楽章がそれぞれ生きた物語を語るように雄弁に奏でられ、東ヨーロッパの舞踊の要素やハンガリー民謡を素材とした主題が登場し、バグパイプを模した響きも現れ、それらが有機的につながり、長い旅を終えたように終幕を迎えた。
 この公演評は、「公明新聞」に書くことになっている。
 もう10年ほど前になるが、ウィスペルウェイにインタビューしたときの話がとても面白いため、近々「インタビュー・アーカイヴ」で紹介したいと思う。
 今日の写真は、コンサートのチラシ。

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posted by 伊熊よし子 at 21:24 | 日々つづれ織り
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