2024年09月16日
河村尚子
最近は海外にいるアーティストとのインタビューもオンラインで可能になり、とても便利である。
先日、ドイツ在住の河村尚子に話を聞くことができた。
彼女にはデビュー当初からインタビューや取材を続けているが、いつもおだやかで落ち着いていて、語り口もとてもゆったりとして、音楽に対する話もこまやかで深く、どこか演奏の空気と同質のものを感じさせる。
新譜は日本デビュー20周年を記念してドイツで録音した「20-Twenty-」(ソニー)。
彼女の子ども時代からこれまでの人生における、さまざまなシーンに登場してきた作品を20曲と、プロローグ「シューマン:献呈」、エピローグ「坂本龍一:20220302サラバンド」というこだわりの構成だ。
その選曲について聞きながら、録音時における様子や、とりわけ印象的な思い出が詰まった曲、ライナーノーツに書ききれなかった話などを幅広く聞いた。
河村尚子はいまバンベルクに住んでいるが、近々デュッセルドルフに引っ越すそうで、「その準備で大変なんです」といっていた。バンベルクは地ビールが盛んな土地で、自然に囲まれた美しい場所なので、いまはそのふたつを楽しんでいるそうだ。
このアルバムは、最初から最後までじっくり聴いていくと、ひとつの戯曲や小説を読んだような感覚が味わえ、いろんな曲に自分の思いも投影でき、聴きごたえ十分。
このインタビューは、次号の「CDジャーナル」に掲載される予定である。
posted by 伊熊よし子 at 22:41
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