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ハンガリー・ブダペスト交響楽団

 6月20日から7月6日まで、全国で13公演が組まれたハンガリー・ブダペスト交響楽団の日本ツアー。
 指揮はハンガリーにゆかりのある小林研一郎。プログラムはÀプロがロッシーニのロッシーニの歌劇「セビリアの理髪師」序曲、リストのピアノ協奏曲第1番、チャイコフスキーの交響曲第4番。Bプロはチャイコフスキーの交響曲が第5番に代わり、Cプロはドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」に代わり、Ⅾプロはセビリアがブラームスの「ハンガリー舞曲第1番」になり、最後もブラームスの交響曲第2番となる。
 ソリストとして、ピアニストの亀井聖矢が加わった。
 このツアー、ほとんど休みなく移動してコンサート、コンサートと続き、全員が疲労困憊のはずなのに、私が聴いた7月2日のサントリーホールの演奏は、まさにエネルギーが満ちあふれ、コバケンさんの熱きタクトにオーケストラが全身全霊を傾けて呼応し、最後はスタンディングオベーションで会場は熱気に包まれた。
 以前、コバケンさんのインタビューで聞いた話だが、このオーケストラは彼が50年前に第1回ブダペスト国際指揮者コンクールで優勝したときに演奏した記念すべきオケ。もちろんメンバーは変化しているが、その記憶は指揮者にもオーケストラにも深く刻み込まれている。
 それゆえ、今回はそのときに演奏した「セビリアの理髪師」序曲で幕が開いた。
 この日は、そんな歴史的な瞬間の再演に立ち会えたような思いを抱き、感慨深かった。
 それにしても、短期間で13公演とはハードなスケジュールである。

posted by 伊熊よし子 at 22:12 | クラシックを愛す
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