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新倉瞳

 最近、チェロの新倉瞳に取材で会うことが多い。
 先日も、2024年3月27日にHAKUJU Hallで行われる「リクライニング・コンサート」に関して、インタビューする機会があった。これはパーカッションの渡辺庸介との共演で、J.S.バッハの「無伴奏チェロ組曲」第1番よりをはじめとする多様なプログラムが組まれている。
 新倉瞳にはデビュー当初から取材を続けているが、最初のころはとても内向的で、スター扱いされることに戸惑っているように見受けられた。
 ところが、スイスに留学したころから帰国するごとに大きな変貌を遂げ、音楽的にも人間的にもひとまわりもふたまわりも大きくなり、自信に満ちあふれ、自分の目指す音楽をしっかり見据えて前進あるのみという姿勢を示すようになった。
「いまはいろんな人と共演し、チェロ以外の民族楽器も演奏し、歌やダンスも含め、演奏がとても楽しいんです」
 そのことば通り、彼女はスウェーデンの伝統曲やクレズマーの伝承曲をプログラムに入れている。
 インタビューで驚かされたのは、バッハの「無伴奏チェロ組曲」の場合、新倉瞳はふだん通り演奏し、そこに渡辺庸介のパーカッションがリズムを多種多様に変えて加わるのだという。
 これは珍しいデュオで、今回はプレリュード、サラバンド、ジーグの3曲だそうだが、いずれ全曲を演奏したいと意気込む。
 このインタビューは、次号の「ぶらあぼ」に掲載される予定である。
 ひとりのアーティストがさまざまな人生経験を積み、その音楽が大きく変容していくさまは、取材していてとても有意義であり、たのもしい限りだ。
 今日の写真は、「チラシを見せちゃおうかな」という新倉瞳。親密的なホールにチェロとパーカッションがどのような響きを醸し出すのか、興味は尽きない。

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posted by 伊熊よし子 at 23:00 | 日々つづれ織り
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