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宮谷理香

 4月22日(土)14時、トッパンホールに宮谷理香ピアノ・リサイタルを聴きに行った。
 今回はオール・ショパン・プロで、オープニングはモーツァルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」の「ラ・チ・ダレム・ラ・マノ(お手をどうぞ)」による変奏曲。親密な音響のホールに、華麗で技巧的で歌心に満ちた響きが広がっていく。まさにモーツァルトとショパンが手に手を取って踊っているような演奏だ。
 次いでバラード第2番、第3番が演奏され、私の脳裏には宮谷理香がショパン・コンクールで演奏したときの様子が浮かんできた。もう現地で聴いてから何年も経つのに、音の記憶というものは不思議である。
 後半は、ピアノ協奏曲第2番の弦楽六重奏版(小林仁編曲)。この作品もいろんなピアニストで何度も聴いているが、この日の弦楽六重奏版は、内声部が非常にクリアに聴こえ、その音の充実がアンサンブルを緊密にし、ピアノとの音の対話を濃密なものとしていた。当日は小林仁先生も会場でお聴きになっていた。
 ショパンの時代にはこうした弦楽アンサンブルとピアノで演奏されることも多かったようで、その時代をほうふつとさせ、しかも新たな感覚も内包し、聴きごたえがあった。

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 今日の写真は、終演後のステージで撮影させてもらうことができた。
 弦楽六重奏は、西本幸弘(ヴァイオリン)、岸本萌乃加(ヴァイオリン)、中村翔太郎(ヴィオラ)、萩谷金太郎(ヴィオラ)、江口心一(チェロ)、加藤雄太(コントラバス)。
 次回は、ぜひこのメンバーでピアノ協奏曲第1番も聴いてみたい。

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posted by 伊熊よし子 at 23:18 | クラシックを愛す
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