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高木凛々子

 ようやく「音楽家のマリアージュな世界」(音楽之友社、2月25日発売)のすべての原稿と校正が終了した。
 最後の原稿は、瀬戸内の犬島のホッピーバーと、赤坂のホッピービバレッジの地下にある会員バーでの取材。
 この赤坂のバーの取材にに、ヴァイオリニストの高木凛々子が参加した。
 彼女は先ごろ、パシフィックフィルハーモニア東京のコンサートマスターに就任が決まったばかり。
 この日は、ヴァイオリンをもってきてくれたため、取材で集まったメンバーを前に、数曲披露してくれた。
 今日の写真は、その演奏する様子。
 高木凛々子には久しぶりに会ったが、やはりコンサートマスターになると心構えが変わるのだろうか。
 以前から練習熱心な人だったが、いまは「本番が怖いので、睡眠と食事以外の時間は、毎日10時間くらい練習しています」とのこと。その場に居合わせた全員が、その真摯な姿勢に感銘を受けた。
 今日の写真は、高木凛々子がのびやかな弦の音を響かせている様子。
 さて、泣いても笑っても、25日にはムックが発売される。昨秋から大車輪で、日帰り出張などの取材、インタビュー、原稿書き、校正などをこなしてきたが、あとはムックが出来上がるのを待つばかり。
 さて、どんな仕上がりになっているだろうか。

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posted by 伊熊よし子 at 22:53 | ああ愉しき(?)、締切り地獄

甘いっ子

 西荻には、昔から変わらない内容で営業しているお店が数多くあり、私はそういう老舗がたまらなく好きである。
 駅の南口から4〜5分のかき氷が有名な「甘いっ子」は、昭和40年創業の甘味処。
 2000年に元の店主がお店を閉じようとしたところ、常連だった現店主が受け継ぐことを決意、それから修行を重ねて現在の状況になったという。
 いまでは西荻を代表する甘味処として、根強いファンを獲得している。
 私は原稿書きで疲れると、無性におしるこが食べたくなる。それも上品なこしあんの御膳汁粉ではなく、あずきがたっぷり入った田舎汁粉が好み。
 この甘いっ子の田舎汁粉は、なんといってもボリュームが違う。2〜3人分はあろうかという、びっくりするくらいの量で、焦げ目のついたおいしいお餅も2個入っている。
 スプーンがついてくるので、最初は「なんで?」と思うが、これは食べ始めるとわかる。
 大量のあずきを口に運ぶには、スプーンが必要不可欠なのである。
 ものすごくからだと脳が疲弊しているときにこのおしるこをいただくと、食べたあとには満足感とともに、にんまりと笑顔になっている自分に気づく。
 今日の写真は古きよき時代を感じさせるお店の外観と、たっぷりあずきの田舎汁粉。甘党のかたは、ぜひ。

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posted by 伊熊よし子 at 15:23 | 西荻はおいしい

東誠三

 ベートーヴェンのピアノ・ソナタ全曲演奏で知られ、ライヴ収録も行っている東誠三が、416日に東京文化会館小ホールでベートーヴェンのピアノ・ソナタ第30番、第31番、第32番の「後期3大ソナタ」を演奏する。

 その話を聞くために、久しぶりに東誠三に会い、インタビューを行った。

 彼はベートーヴェンに関する話になると、いくら時間があってもたりないと思わせるくらい、雄弁になる。

 とりわけこの後期3大ソナタは、いまの時期に、もう一度じっくり取り組みたいと思ったそうだ。

「なぜかわからないのですが、急にそういう思いがふつふつと胸のなかに湧いてきたのです。いま、ベートーヴェンをもう一度見直し、いまだからこそできる表現、演奏をしてみたいと」  

 音楽家は、以前ずっと演奏してきた作品をしばらく寝かせておき、時期を見て再び取り組むと、以前とはまったく新たな面が見えるようになるという。これは多くの人が語ることだ。

 東誠三も、まさにベートーヴェンとの対峙がいまの自分をもっとも端的に表すことにつながるのだろう。

 さまざまな作品論や演奏論が続いたが、ふとことばにしたのが、「私は鉄道が好きなんですよ」というひとこと。パリに留学していた時代も、ヨーロッパのあちこちに鉄道で出かけたという。

 だが、やはりフランスが一番好きだそうで、ラヴェルの家などは強く印象に残っているという。

 このインタビューは、「ぶらあぼ」に書く予定である。

 今日の写真は、インタビュー後の1枚。留学時代の逸話などもとても興味深いため、いつかじっくり紹介したいと思う。


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posted by 伊熊よし子 at 22:36 | 日々つづれ織り
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