2021年01月16日
務川慧悟
2019年、パリで開催されたロン=ティボー=クレスパン国際コンクールで第2位入賞に輝き、現在もパリで研鑽を積んでいるピアニストの務川慧悟は、個性あふれるピアニズムの持ち主である。
昨年はコンクールのガラコンサートと、リサイタルを聴いたが、いずれも心に深い印象を残す演奏だった。
そんな彼に、「音楽の友」3月号のインタビューを行った。
コンクール時の様子、なぜ本選でサン=サーンスのコンチェルトを選んだのか、ラヴェルのピアノ作品全曲演奏について、留学先にフランスを選んだ理由、いまもっとも興味を抱いていることなど、さまざまなことを聞いた。
務川慧悟の演奏は直球型で、自分の目指している音楽をひたすら追求していくもので、作品の内奥に鋭く入り込んでいくスタイルだが、素顔の彼はちょっとシャイ。ひとつひとつの質問に、間を置いて恥ずかしそうに答える。
その演奏とのギャップがなんとも面白い。こういう人にどんどんしゃべってもらうのが、私のインタビューのスタイル。
次々にいろんな角度から質問を行い、その結果、非常に多岐に渡る濃い内容の答えを引き出すことができた。
記事は、そんな彼のあらゆる面が存分に現れるようなものにしたいと思っている。
今日の写真は、インタビュー後のワンショット。これからも機会があるごとに聴いていきたいと思わせる、引力の強いピアニストである。
posted by 伊熊よし子 at 22:55
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