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竹澤恭子

  毎年、2月から3月に開催されている「東芝グランドコンサート」が、2021年はトマス・セナゴー指揮ロイヤル・スコティッシュ・ナショナル管弦楽団と決まった(2月23日〜3月5日、全国8公演)。
  プログラムはマーラーの交響曲第1番「巨人」、シベリウスの交響曲第1番他が組まれており、ヴァイオリンの竹澤恭子とピアノの小曽根真がソリストとして加わる。
  竹澤恭子はブルッフの「スコットランド幻想曲」を、小曽根真はモーツァルトのピアノ協奏曲第9番「ジュノム」を演奏する。
  そのソリストのひとり、竹澤恭子にインタビューするため、フジテレビまで出かけた。 
  彼女はこのオーケストラとの共演が決まったとき、即座にブルッフの「スコットランド幻想曲」を選んだという。
  スコットランドの民謡が随所にちりばめられているこの作品を、スコットランドのオーケストラと演奏するのは、まさにピッタリである。
  作品との出合いについて、ブルッフの作風について、マエストロ・セナゴーとの初共演について、一度共演したことのあるオーケストラについてなど、さまざまな話を聞くことができた。
  竹澤恭子はふだんはとてもおだやかで話しやすい人だが、ステージに登場した途端、凛とした表情で、情熱的で激しく男性的な演奏を行い、作品の内奥に深く切り込んでいく。
  その演奏は聴き手の心をぐいぐいと引っ張り、作品のなかへと強靭な力でいざなっていく。
  それゆえ、私はいつも彼女の演奏を聴くと、その作品の深層へともぐりこんでいくような感覚にとらわれる。
  今回も、ふだんあまり演奏される機会に恵まれない「スコットランド幻想曲」の真意に触れることができるのではないかと、大きな期待を寄せている。
  今日の写真は、インタビュー後のワンショット。このインタビューは来日公演のプログラムに書く予定である。

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posted by 伊熊よし子 at 22:19 | クラシックを愛す
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