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松庵文庫

  西荻はテイクアウトの宝庫である。
  和食からさまざまな洋食、中華、パン、ピッツァ、デザートまで多種多様なテイクアウトが可能。特にこの時期は、多くの人が利用している。
  西荻の駅から徒歩10分くらいの住宅街に、「松庵文庫」という築80年を超す古民家を改装したレストラン&カフェがあり、ここのお弁当が大人気である。

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  前日までに予約をするのだが、なかなか注文することができない。
  先日、ようやく予約することができ、待望のお弁当をゲットすることができた。
  ひとつひとつの材料が吟味されていて、どのおかずもとてもていねいに作られている。味付けも濃くなく、素材が生かされ、からだにいいという感じ。
  たくさん食べたいという男性はちょっと量が少ないと感じるかもしれないが、女性には適量で、なにより見た目が美しい。
  これは人気が高いのがうなづけるというものだ。

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  ひとつひとつのお弁当に本日のお品書きが付いていて、「うんうん、これがこのおかずね」と、見ながら楽しんで食べられる。
  コロナ禍では、こうしたお弁当はとても貴重である。
  ずっと続けてほしい。

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posted by 伊熊よし子 at 17:18 | 西荻はおいしい

神尾真由子

  2020年6月、コロナ禍のなか神尾真由子が浜離宮朝日ホールで、J.S.バッハの「無伴奏ヴァイオリン・パルティータ全曲」のレコーディングを行った(ソニー)。
  その話を聞くために、レコード会社に赴いた。
  神尾真由子には新譜がリリースされるごとにインタビューを行っているが、最近はかなり自分から進んで話してくれるようになった。
  今回は初録音となるバッハの無伴奏作品ゆえ、その作品に対する思い、バッハへの敬愛の念、パルティータ全3曲のそれぞれの解釈などを中心に聞き、子ども時代からのバッハとのつきあい方なども話題にのぼった。
  さらに、コロナ禍での過ごし方や、気持ちの変化、音楽への思いなども聞くことができた。
  このインタビューは、次号の「レコード芸術」に掲載される予定である。
  最近は対面取材で会うアーティストに、必ずコロナ禍での過ごし方を聞いているが、ほとんどの人がナマの演奏の大切さを痛感したと語る。やはり、音楽家はステージで聴衆を前にして演奏してこそ、真価が発揮できるわけだ。
  ただし、話を聞いた全員がこの時期を「学びのとき」ととらえ、自身の演奏を高めるために家にこもり、懸命に練習に励んだり、新たなレパートリーを開拓することに務めている。
  神尾真由子も、こういう時期だからこそ、バッハと向き合う大切さを実感したそうだ。
  今日の写真はインタビュー後の1枚。この日は、とてもスタイリッシュな黒のジャケットを着ていた。

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posted by 伊熊よし子 at 22:34 | クラシックを愛す

コンサートが増えている

  12月に入り、コンサートの数が徐々にではあるが、増えている。
  先週は横山幸雄のベートーヴェンのピアノ・ソナタを聴きに行ったが、7日は五嶋龍(ヴァイオリン)と鈴木隆太郎(ピアノ)のリサイタルがサントリホールで行われ、これはほぼ満席の状態だった。
  プログラムはドビュッシーのヴァイオリン・ソナタやブラームスのヴァイオリン・ソナタ第3番などが組まれていたが、開演前にアナウンスがあり、曲目がプラスされた。
  サラサーテの「イントロダクション&タランテラ」とエルンストの「夏の名残のバラ」だったが、五嶋龍はこれらの演奏を「コロナ禍における医療従事者に捧げる」と発表した。
  彼はずっとアメリカで生活しているから、こうした方法がごく自然にできる。
  五嶋龍の取材やインタビューは彼が10歳のころから続けているため、「大人になったなあ」と感じた。
  彼は終演後も、「今日で全国ツアーは終わりですが、こういう時期ですから、より心を込めて弾きました」とあいさつした。
  このコンサートレビューは「音楽の友」に書く予定になっている。

  次いで、8日は以前「音楽の友」でインタビューした、ピアノの高雄有希のリサイタルを聴きに東京文化会館小ホールに出かけた。
  こちらは、かなり客席のディスタンスがとられた形で、ゆったりと聴くことができた。
  プログラムは、高雄有希のこれまでの歩みを映し出す作品が組まれ、前半がブラームス、後半がラヴェル「ラ・ヴァルス」、プロコフィエフ「悪魔的暗示」、ストラヴィンスキー=アゴスティ―ニ「火の鳥」より3つの楽章。
  このリサイタルはプログラムにも原稿を寄せたが、高雄有希の多角的な面が表現されたもので、とりわけ「ラ・ヴァルス」が印象に残った。
  このようにナマの演奏を聴く機会が増え、うれしい限りだが、やはり人が大勢集まる場所に行くのは、一抹の不安がつきまとう。いつになったら、安心してコンサートホールに足を運べるようになるのだろうか。


posted by 伊熊よし子 at 23:01 | 日々つづれ織り
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