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オヤマダアツシさん

  音楽ライターとして活躍したオヤマダアツシさんが、9月3日に亡くなった。
  いつも柔らかな笑顔を見せ、おだやかな物腰で、けっして激することがなかった。
  私はすぐに感情が顔に現れてしまうため、そんな平常心を保っているオヤマダさんがうらやましかった。
  数年前、長野市芸術館で半年に渡り、月に1度のペースで講演を行ったとき、次の講師がオヤマダさんだった。
  すると、彼は「伊熊さんの講義を聞いておきたくて…」といって、最終回にわざわざ長野まで足を運んでくれた。
  「そもそも会」というトークを中心とした会の第1回のゲストに呼ばれたときも、一番うしろの席にすわり、私のトークがすべて終わって質疑応答に移ったときに、質問をしてくれた。
  いつも彼に会うと、「伊熊さん、いまどんな物を書いているの?」とか「何か新しい計画を考えている?」などと聞いてくれ、私も同様のことを尋ね、いろんな話をした。
  イギリス音楽を中心にさまざまな音楽に造詣が深く、いろんなことを教えていただいた。それもごく自然にやんわりと、知識をひけらかすことなく、楽しそうに…。
  オヤマダさんは、早寝早起きがモットーだった。完全に夜型の私とはまったく異なり、「どうしたら朝からシャキッと仕事が始められるの?」と聞くと、「まあ、人それぞれだから」と笑ってはぐらかされた。
  本当におだやかで心が広く、優しい人だった。
  謹んでご冥福をお祈りいたします。
posted by 伊熊よし子 at 21:29 | 日々つづれ織り
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