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エリソ・ヴィルサラーゼ

  ジョージア出身の名ピアニスト、エリソ・ヴィルサラーゼは、私が大好きな音楽家である。
  彼女には何度もインタビューをし、ずっと演奏を聴き続けてきた。
  昨年出版した「35人の演奏家が語るクラシックの極意」(学研)にも登場してもらい、これまで聞いてきた話を綴ったが、今日のインタビューではまた新たな話をいろいろ聞くことができた。
  このインタビューは、4月に来日するユーリ・テミルカーノフ指揮サンクトペテルブルグ・フィルの件に関するマスターインタビューと、「音楽の友」の特集に掲載されるインタビューの両方を兼ねている。
  もちろん内容が異なるため、ふたつのインタビューの時間をずらし、1時間半以上もじっくり話を聞くことができた。
  ヴィルサラーゼは、モスクワ音楽院で歴史に名を残すネイガウスとザークに師事している。その当時の話は、あたかも歴史を紐解くようなリアリティを醸し出し、ひとつひとつのことばが貴重な実体験となって伝わってくる。
  ヴィルサラーゼは、権威や名誉や名声にまったく興味を示さず、音楽に生涯を捧げている。
  話を聞いていると、その奥に時代や場所が見え、会ったこともないのに歴史的な人物がリアリティをもって迫ってくる。あたかも、私自身がその時代のソ連に居合わせたような感覚に陥るのである。
  ヴィルサラーゼのことばは、いつも心に深く響く。単行本にも綴ったが、その一途な音楽に対する気持ちは、ピアノを通して聴き手の心にひたひたと押し寄せてくる。
  私は話を聞くうちに、こうした話はやがて消えてしまうから、ぜひ何かの形で残したいという気持ちになった。長く書ける媒体があればそれでもいいし、単行本のような形でもいい。
「私は書けないから、あなたが書いてくれればいいわ」
 ヴィルサラーゼはこういって笑った。
  明日は、浜離宮朝日ホールでリサイタルがある。ずっと心待ちにしていた演奏会である。
  今日の写真は、インタビュー後の1枚。彼女は京都をこよなく愛しているため、インタビュー後はほんの少しだけ京都談義になった。

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posted by 伊熊よし子 at 22:51 | クラシックを愛す

古部賢一

 日本を代表するオーボエ奏者のひとり、古部賢一には、長年インタビューの機会がなかった。
 だが、なんと20年ぶりくらいに昨日会うことができた。
 「音楽の友」の次号の「マリアージュなこの1本」に出演してもらったからだ。
  このページは、アーティストがリラックスするときとか、演奏後などに「この1本」のお酒をたしなむというコンセプトで、インタビュー記事と写真で構成されている。
  これまではアーティストにおなじみのお店を紹介してもらい、編集者、カメラマン、私がそこに出向き、取材をするという形だった。
  ところが、古部さんは大の料理好き。というわけで、彼の自宅での取材となった次第である。
  これは初めての展開。彼は撮影のために腕をふるい、いろんなお料理を作って私たち取材班をもてなしてくれたのである。
  まだ雑誌が出版される前ゆえ、詳細は控えるが、そのお料理はどれも絶品。素材の味を生かした薄味で、とてもヘルシー。
  インタビューと撮影が終わって食事会となり、深夜までワイワイと楽しい雰囲気で美味なるお料理の数々をいただいた。
  演奏中ももちろん真剣な表情だが、調理をしている古部さんもまた真剣そのもの。
  インタビューでも幅広い話が飛び出したため、その雰囲気を伝えるべく、いい記事を書かなくてはならない。
  今日の写真は、カメラマンのヒダキトモコさんの要求に応えてポーズを取る料理中の古部さん。
  もう1枚は、肉料理にも魚料理にも合うと、最近ずっと愛飲しているというロゼワインと共に。表情がシブいよねえ、我ながらいい写真だ(笑)。

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posted by 伊熊よし子 at 23:26 | アーティスト・クローズアップ

五山望

 京都といえば、駅前の京都タワーがシンボル的な存在である。

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 この京都タワーを間近に望むレストランが、駅直結のホテルグランヴィアの最上階にある鉄板焼「五山望」である。
 ここは牛肉がおいしいのはもちろんのこと、コースでいただくすべてのお料理がこだわりの一品。加えて、それぞれの器が実に個性的だ。
 京都の冬ならではのカブのポタージュは、大文字焼の絵が描かれた小ぶりのお茶碗のような器に入って供され、デザートまでこのレストランが窯元に依頼したというオリジナルの入れ物に入ってくる。
  目の前の鉄板で、鮮やかな手つきで野菜や魚・貝類などを焼いてくれる料理人の手元に見とれていると、ひとつずつゆっくり説明して目の前に運んでくれる。
  至福の時を過ごしていると、デザートと飲み物は「こちらにどうぞ」と窓側のテーブル席に案内され、そこでゆっくりと京都タワーと京都五山を望みながらいただくことになる。なんと粋な演出だろうか。
  今日の写真は、何品かあるなかで特に印象的だったカブのポタージュと前菜の魚の盛り合わせ。このお皿の手前に見えているのは、春菊のソースとか。自分では、とてもじゃないけど作れないわねえ。

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  それからお肉が出できたが、あまりにもおいしくて、半分以上食べてからの撮影となってしまった(笑)。

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posted by 伊熊よし子 at 23:00 | ゆったりまったり京都ぐらし
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