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ロビン・ティチアーティ

  最近、実力と人気を兼ね備えた若手指揮者の台頭が著しい。
  そのひとりが、1983年ロンドン生まれのロビン・ティチアーティだ。
  彼は10月に音楽監督を務めるベルリン・ドイツ交響楽団とともに来日し、サントリーホール ARKクラシックスなどのコンサートを意欲的にこなした。
  非常にタイトなスケジュールだったが、その合間を縫ってインタビューすることができた。
  ティチアーティはヴァイオリン、ピアノ、パーカッションなどの奏者として教育を受け、15歳で指揮者に転向する。
  若くして才能を開花させ、ヨーロッパ各地のオーケストラのポジションを次々に獲得、2017年からベルリン・ドイツ交響楽団の音楽監督を務めている。
  オペラとシンフォニーを両輪とし、現在はグラインドボーン音楽祭の音楽監督も務めている。
「オペラが好きなんですよ。いまはバロック・オペラにも目が向いています」
  こう語るティチアーティは、実に楽しそうに音楽について語る。
  子ども時代の音楽とのつきあい方や、さまざまな楽器を勉強していたのに、なぜ指揮者になったのかなど、にこやかな笑顔を見せながら話してくれた。
  新譜は、ベルリン・ドイツ交響楽団とのブルックナーの交響曲第6番(ナクソス)。あまり演奏される機会のない第6番を選んだのは、「だからこそ、多くの人に聴いてほしかった。有名ではない作品で、ブルックナーの真の魅力を伝えたかったのです」
  今回は10月6日の三浦文彰、辻井伸行との共演のプログラムを聴いたが、指揮台で踊るようなかろやかな仕草を見せ、若々しくエネルギッシュで情熱あふれる音楽を披露した。
  このインタビューは、「日経新聞」に書く予定にしている。
  今日の写真は、インタビュー後のワンショット。

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posted by 伊熊よし子 at 23:36 | 親しき友との語らい

セミヨン・ビシュコフ

 いま、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団が2018年10月に首席指揮者・音楽監督に就任したセミヨン・ビシュコフとともに日本ツアーを行っている(10月19日〜29日 全国8公演)。
  今日はマエストロ・ビシュコフを新聞記者、音楽雑誌編集者、フリーのジャーナリスト8人が囲み、懇親会を行った。
  ビシュコフにはかなり前にインタビューをしたことがあるが、今日もチェコ・フィルに関して、自身の音楽観についてことばを尽くして雄弁に語り、時間はあっというまに過ぎた。
  ビシュコフは世界各地の著名なオーケストラと仕事をしているが、チェコ・フィルとは特別な関係にあり、「今回は私の新しい恋人とともに日本にやってきた」と明言。同オーケストラへの熱い愛を表現した。
  チェコ・フィルは、創設124年の長い歴史と伝統を備えたオーケストラ。独特の音色をもち、私もプラハの本拠地、ルドルフィヌムで演奏を聴いたことがあるが、深々とした響きと特有の弦楽器の音色が胸に強い印象をもたらす。
  2017年に首席指揮者のイルジー・ピエロフラーヴェクが亡くなった後、オーケストラは全員がそろってビシュコフに音楽監督を依頼したのだという。
「私はある時期、ひとつのオーケストラのポジションを得るのではなく、フリーな立場でいろんなオーケストラの客演指揮を楽しんでいたのです。7年間そうした仕事を行っていました。ところが、チェコ・フィルとのコンサートを行った後、楽屋にいると、オーケストラ全員がドアの外に立っていました。第1コンサートマスターのスパチェクさんが、”マエストロ、あなたは私たちから一番いいところを引き出してくれます。ぜひ、首席指揮者・音楽監督になってください。私たちのパパになってほしいのです ”  こういわれました。私は突如120名の孤児の父親になってしまったわけですよ(笑)」
  ピエロフラーヴェクが築き上げたものを継承し、チェコ・フィルをよりよい方向に導く。オーケストラの願いに沿うべく、ビシュコフは即座にこのオーケストラとともに歩むことを決意したそうだ。
  今回の日本ツアーは、チャイコフスキー・プロジェクトの一環で、チャイコフスキーの交響曲とヴァイオリン協奏曲、スメタナの「我が祖国」がプログラムに組まれているが、ビシュコフとチェコ・フィルはデッカとチャイコフスキー・プロジェクトの録音も進めている。
「私はロシア出身ですから、チャイコフスキーの録音の話をデッカからいただいたときは、30秒で即決しましたよ(笑)。チャイコフスキーの音楽は、どんな時代、どんな民族、どんな世代の人をも感動させ、人の精神に影響をおよぼす不思議な力を有しています。チャイコフスキーは謎の死を遂げたことで知られますが、彼が最後に残した交響曲第6番《悲愴》は、その死に抗議しているような意味合いを感じます。けっして彼は死を受け入れたわけではないと思います。コーダの部分を注意深く聴いてください。その気持ちが理解できるはずです」
  今回は、「チェコ・フィルと私との一体感」を聴き取ってほしいと熱く語った。
  写真は、マエストロ・ビシュコフとチェコ・フィルのCEOデイヴィッド・マレチャク氏。

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posted by 伊熊よし子 at 23:09 | アーティスト・クローズアップ

佐藤晴真

  9月14日のブログでいち早く紹介した、ミュンヘン国際音楽コンクールのチェロ部門において日本人初の優勝を遂げた佐藤晴真。
  今日は、帰国した彼にインタビューを行った。
  もちろんコンクールの詳細を聞き、昨年受けて優勝したルトスワフスキ国際チェロ・コンクールについても聞いた。
  さらに、チェロとの出合い、恩師のこと、現在のベルリンでの生活、今後の活動についてなど、さまざまな方面に話題が広がった。
  佐藤晴真は、うお座で血液型はO型。団体行動が苦手で、ひとりでいることが好きだそうだ。
  ひとつひとつの質問にとても丁寧に答えてくれ、真面目な性格だということが伝わってきた。しかし、子ども時代はかなりやんちゃだったそうだ。
  このインタビューは、「東京新聞」に書く予定にしている。
  12月6日には紀尾井ホールでリサイタルを行い、ドビュッシー、プーランク、ブラームスの作品を演奏する。
  とりわけブラームスに心惹かれるそうで、ブラームスの話になったら途端に目の輝きが増した。
  2021年3月には、ヤープ・ファン・ズヴェーデン指揮香港フィル日本公演にソリストとして参加する予定(3月5日ザ・シンフォニーホール、7日サントリーホール)
  これから若芽がぐんぐん空に向かって伸びていくような、21歳の若手チェリスト。早くナマの演奏が聴きたいな。
  今日の写真は、インタビュー中の1枚。趣味は写真を撮ることだそうで、人物を撮影するのが得意とか。

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posted by 伊熊よし子 at 23:34 | 情報・特急便
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