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英国ロイヤル・オペラ「ファウスト」

  昨日は、英国ロイヤル・オペラのグノー「ファウスト」を聴きに行った。
  タイトルロールのファウストはヴィットリオ・グリゴーロ、メフィストフェレスはイルデプランド・ダルカンジェロ、マルグリートはレイチェル・ウィリス=ソレンセン。
  この3人の主役級がそれぞれ個性と才能を遺憾なく発揮、オペラ全体が非常に引き締まった存在感のある舞台となった。もちろん、指揮者のアントニオ・パッパーノの力量によるところも大きい。
  先日の記者会見で歌手陣が声をそろえて「マエストロ・パッパーノは歌手を自由にうたわせてくれ、リハーサルもとても雰囲気がいい」と語っていたように、歌手がみな本来の実力が発揮できるよう、全体を俯瞰し、各自の自由裁量に任せるものの、随所で手綱を引き締めている様子が伺えた。
  オペラは総合芸術であり、スタッフ、キャストが一丸となっていい音楽を生み出すことができるよう、それぞれが底力を発揮しなければならない。
  英国ロイヤル・オペラは、いまそれが見事なまでに花開いているようだ。
  この公演評は、「公明新聞」に書く予定である。
  「ファウスト」はグノーがファウスト、メフィストフェレス、マルグリートに美しいアリアを与えている。とりわけ人気の高いのが、第3幕でファウストによってうたわれる「この清らかな住まい」の名アリア。このオペラの最大の聴かせどころで、この日もグリゴーロの抒情的で感情を込めた歌声が会場にじわじわと浸透し、ホール全体がシーンと水を打ったような静けさに包まれた。
  英国ロイヤル・オペラの公演はまだまだ続く。多くの感動が生まれるに違いない。

posted by 伊熊よし子 at 23:40 | クラシックを愛す
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