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アンコールに魅せられて

 昨日と今日、コンチェルトの演奏後にソリストが弾いたアンコールに魅了されている。
 昨夜は、ファビオ・ルイージ指揮デンマーク国立交響楽団のコンサートで、ソリストのアラベラ・美歩・シュタインバッハ―がブルッフのヴァイオリン協奏曲を演奏した。
 ブルッフのコンチェルトはとても美しい第2楽章を備えた名曲。このコンサート・シリーズでは毎年プログラムのソリスト・インタビューを行っているため、彼女にもブルッフの作品の魅力を聞いていた。
 だが、私がアラベラの演奏に注目したのは、アンコールに演奏されたクライスラーの「レチタティーヴォとスケルツォ・カプリース」である。
 繊細で情感に富む彼女の弦の響きがサントリーホールの広大な空間にゆっくりと染み渡っていき、クライスラーとしてはとても珍しい無伴奏ヴァイオリン曲が、聴き手の心を潤した。
 次いで、今夜は東京文化会館にウラディーミル・ユロフスキー指揮ベルリン放送交響楽団を聴きに行った。ソリストはレイフ・オヴェ・アンスネスである。
 彼は昨年12月より右ひじの故障に悩まされ、今回のリサイタルをすべてキャンセルせざるを得なかった。しかし、コンチェルトだけは演奏可能ということで、当初のブラームスのピアノ協奏曲第1番からモーツァルトのピアノ協奏曲第21番に変更し、今夜のステージに立った。
 アンスネスは先月2月22日に、ベルリンでユロフスキー&ベルリン放送響との共演でこの作品を演奏して活動を再開。今回も曲目を変更して日本公演に臨んだわけである。
 もちろんそのモーツァルトはオーケストラとの呼吸もピタリと合い、かろやかで躍動感がある演奏で、ひじの故障を感じさせることなく、私は内心ホッとしたが、アンコールに登場したショパンの夜想曲第4番にすっかり魅了されてしまった。
 これは昨秋リリースされたショパン・アルパムに収録されている作品だが、ナマで聴くとアンスネスのショパンに対する深い敬愛の念が感じられ、その巨匠的なピアニズムに心打たれた。
 アンスネスには来週インタビューすることになっている。このショパンについても聞こうっと。
 
posted by 伊熊よし子 at 23:32 | クラシックを愛す

クリスティアン・アルミンク

 指揮者のインタビューは、とてもおもしろい。
 本人は音を出すことができず、オーケストラやソリストに演奏してもらわなければならないため、当然のことながら自身の音楽観を饒舌に語る人が多い。
 今日はウィーン生まれの指揮者、クリスティアン・アルミンクにインタビューを行った。
 彼は2003年から13年まで新日本フィルの音楽監督を務めていたから、日本にもファンは多い。片言の日本語も交え、楽しいインタビューとなった。
 現在はベルギー王立リエージュ・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務め、このコンビで6月から7月にかけて初来日を果たすことになっている。
 そのリエージュのオーケストラについて、子どものころからの音楽とのつきあい方、指揮者になるまでのいきさつ、日本のとのかかわり、得意なレパートリー、リエージュのオーケストラを今後どのような方向にもっていきたいかなど、さまざまなことを聞いた。
 彼は日本の数字の表記にとても興味をもっていて、「ベートーヴェンのシンフォニー第3番」というとき、「ダイサンバン」とそこだけ日本語になる。日本語をもっと覚えたいそうだ。
 ウィーンは音楽の都ゆえ、幼いころから数多くの偉大な音楽家の演奏を聴いて育ったというが、もっとも印象に残っているのはカラヤンのリハーサルを聴いたときだそうで、「どうしたらあんなにすばらしい音をオーケストラから引き出せるのか、本当に不思議だ」といっていた。
 アルミンクは和食も大好きで、いま一番ハマっているのは「広島のお好み焼き」。「もうたまらないおいしさ」と目がウルウル。あまりにもイメージが異なるため、大笑いしてしまった。
「もっと気取ったお料理が好きかと思いました」というと、「いやいや、私はウィンナシュニッツェルばかり食べているわけではないんですよ」といい、いまもっともおいしいウィーンのレストランは「Huth」だと教えてくれた。市の中心にある、おいしくてリーズナブルなお店だそうだ。ウィーンに旅したら、ぜひアルミンクお薦めの「Huth」へどうぞ。
 今日の写真は、インタビュー後のワンショット。「あっ、これいい写真だねえ」とご本人からOKが出ました。

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posted by 伊熊よし子 at 22:54 | クラシックを愛す

福間洸太朗

 ピアニストの福間洸太朗は、ベルリンを拠点に国内外で幅広い活躍をしている。
 以前、インタビューしたときは、フィギュアスケートのステファン・ランビエルと共演した話が興味深く、それをブログにアップしたら、さまざまな人からアプローチがあったとか。
 今回のインタビューは、ニューアルバム「France Romance」(ナクソス・ジャパン、4月17日発売)と、5月から6月にかけて行われる浮ケ谷孝夫指揮ブランデンブルグ国立管弦楽団フランクフルトのジャパンツアーのソリストのひとりを務めることについて、話を聞いた。
 ブランデンブルグ国立管弦楽団フランクフルトとの共演では、ブラームスのピアノ協奏曲第2番を演奏する(5月28日佐賀、29日姫路、31日東京公演)。
 このインタビューは「CDジャーナル」に書く予定になっている。
 今回のアルバムは、パリ国立高等音楽院に留学していた時代から親しんできた、ドビュッシー、ラヴェル、フォーレ、サティ、プーランク、ワイセンベルク、ルノワールなどのフランス近現代作品。各曲にさまざまな思い出があり、その話が非常に興味深かった。
 もちろん、来日オーケストラと共演るするブラームスのコンチェルトについても、雄弁に語ってくれた。
 最近もフィギュアスケーターとの共演も重ねているが、新たに加わったのが、パリ・オペラ座バレエ団のエトワール、マチュー・ガニオとの共演。これもまた、福間洸太朗のピアニストとしての世界を大きく広げる役目を担っているようだ。
 今日の写真は、インタビューに答える福間洸太朗。静かななかにも内なる情熱がふつふつと沸いてくるような、不思議な魅力を備えた人である。

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posted by 伊熊よし子 at 23:21 | アーティスト・クローズアップ
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