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クレモナ四重奏団

 クレモナから戻り、弦楽器関係の仕事が続いている。
 昨夜は、樫本大進&キリル・ゲルシュタインのデュオ・リサイタルを聴きに東京オペラシティコンサートホールに出かけた。
 この演奏会のプログラムの大進の記事を書いたため、かなり前からコンサートを楽しみにしていた。
 曲目はベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタ第2番からスタート。ブラームスのヴァイオリン・ソナタ第3番へと続き、後半はモーツァルトのヴァイオリン・ソナタ変ロ長調K.378、R.シュトラウスのヴァイオリン・ソナタ変ホ長調で幕を閉じるという趣向だった。
 これまで大進が何人ものピアニストと組んだデュオを聴いてきたが、キリル・ゲルシュタインはまったく異なる個性と表現とテクニックを備えたピアニストだった。
 ふたりは昔からの音楽仲間だそうだが、リサイタルで共演するのは初めて。ゲルシュタインはジャズを学んでいたこともあったという個性派で、クリアで躍動感あふれるピアニズムの持ち主。この夜のデュオは、R.シュトラウスのソナタが秀逸だった。
 終演後、ベルリン取材以来だったため、「家庭画報」のSさんと一緒にそのときのお礼とあいさつに楽屋に伺った。彼は自然なダイエットが功を奏し、かなり体重が落ちたそうだ。
 そして今日は、クレモナ四重奏団のインタビューにレコード会社に出向いた。
 開口一番、「先日、クレモナに取材に行ったんですよ」というと、4人は口をそろえて「ものすごく暑かったでしょう」といった。でも、今日は東京もハンパではない暑さだもんね。
 クレモナ四重奏団は、2012年から2015年にかけて、ベートーヴェンの弦楽四重奏曲全曲録音を敢行している(キングインターナショナル)。それを聴かせてもらったが、実にみずみずしく自由闊達で、型にはまらないのびやかな演奏である。
 インタビューでは4人がそれぞれの役割、ベートーヴェンの作品に対する思い、録音で得たもの、クレモナ四重奏団の今後などについてジョークを交えながら雄弁に語ってくれた。
 クァルテットのインタビューというと、いつもはとてもシリアスで哲学的な話に終始するのだが、さすがイタリアのクァルテットだけあって、陽気で愉しく、笑いが絶えなかった。
 このインタビューは、次号の「intoxicate」に書く予定になっている。
 今日の写真はそんな4人。左から第1ヴァイオリンのクリスティアーノ・グァルコ、ヴィオラのシモーネ・グラマーリャ、第2ヴァイオリンのパオロ・アンドレオーニ、チェロのジョヴァンニ・スカリオーネ。
 いまは日本音楽財団から貸与された、アントニオ・ストラディヴァリの製作による「パガニーニ・クァルテット」の4挺の楽器を使用している。

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posted by 伊熊よし子 at 23:59 | アーティスト・クローズアップ
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