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ウィーン楽友協会「黄金のホール」

 先日、辻井伸行の取材でウィーンを訪れた際、久しぶりにウィーン楽友協会「黄金のホール」に足を踏み入れた。
 このホールは音響のすばらしさで知られ、佐渡裕指揮ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団のリハーサルを聴いているときも、ステージから放物線を描くように客席に届けられる、まろやかで精緻な響きに魅了されたものだ。
 以前、このホールを取材した際、芸術監督のトーマス・アンギャン氏が「このホールは下は空洞になっており、上も何もないため、コントラバスのように全体が鳴り、すばらしい響きが生まれるのです」と語っていた。
 今回の辻井伸行のラヴェルのピアノ協奏曲も、冒頭からピアノの響きが明晰かつこまやかで、ひとつひとつのリズムが非常にクリアに響いてきた。
 オーケストラとの音の融合も自然で、まさにラヴェルの粋で洒脱でエスプリに富んだ音楽が聴き手の心にまっすぐに届けられる感覚を抱いた。このコンチェルトは多分にジャジーな雰囲気を備えているが、幼いころからジャズが好きだという辻井さんのノリのよさも際立っていた。
 彼自身、インタビューではこのホールの響きを絶賛し、「ここで演奏できて本当に幸せ。夢のようなひとときです」と話していたが、やはりピアニストにとっては至福の時間を過ごすことができるのだろう。
 本当に、このホールは「黄金のホール」と称されるのにふさわしい。私はいつもここにすわっていると、カラヤンのたった一度のウィーン・フィルのニューイヤーコンサートを聴きにきたときのことを思い出す。
 私にとっても、まさにここは夢のようなひとときを過ごした場所である。
 今日の写真は、以前、許可をいただいて撮影した人の入っていない「黄金のホール」。ため息が出そうなくらい、美しい。

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posted by 伊熊よし子 at 22:00 | 麗しき旅の記憶

ウィーンのシュニッツェル

 先日のブログにも書いたが、ウィーンに行くと必ずビーフシュニッツェルを食べる。
 今回も、取材班の全員がランチでもディナーでも「シュニッツェルにする」といい、シュニッツェルばかり食べていた。
 それだけ、ウィーンのシュニッツェルはおいしい。ポークもあるが、やはりビーフの方がおいしく感じる。
 市内の中心にあるお店では、各自のナプキンの上にカードが置いてあり、ドイツ語と英語でシュニッツェルの作り方が紹介してあった。
 これを見ると、作り方は実にシンプル。お肉を叩いて薄くし、塩で調味して小麦粉、溶き卵、パン粉をつけて油で揚げるだけ。レモンを添えて出来上がりだ。
 でも、お肉の部位、パン粉のこまやかさ、油の種類などが特別なのだろう。ウィーンで食べるシュニッツェルは、なんともいい味わいである。
 今日の写真は、そのレシピカード。
 私たちだけかと思ったら、大半のお客さまがシュニッツェルを頼んでいた。やっぱり、ウィンナーシュニッツェルは、ウィーンの名品なのね。

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posted by 伊熊よし子 at 23:13 | 麗しき旅の記憶

美しきグラフェネック

 昨日、ウィーン出張から帰国した。
 今回は、佐渡裕指揮ウィーン・トーンキュンストラー管弦楽団、ソリスト辻井伸行の取材(家庭画報)だったが、初めて訪れたグラフェネックが非常に印象に残った。
 コンサートが行われたのは、ウィーン郊外のニーダーエスターライヒ州のグラフェネック城のあるところ。ウィーン市内からクルマで約1時間ほどの距離で、かの有名なメッテルニヒ侯爵所有のロマンティックな城である。広大な敷地に建つ城で、一面の緑に囲まれ、野外の音楽堂と室内ホールがある。
 今回のコンサートは室内ホールの方で開催された。
 当日は、ウィーンからクルマで訪れる聴衆がほとんどで、みんなかなりおしゃれな格好をしている。コンサートは18時半開演だったが、多くの人がかなり前に訪れ、ものすごく広い庭園を散策したり、ワインを飲んだり、食事をしたり…。
 ここは市内とは空気がまったく異なり、自然のなかに身を置く心地よさに現実を忘れてしまいそう。
 コンサート前に佐渡裕と辻井伸行の撮影とふたりのインタビューも行い、コンサートへと足を運んだ。
 プログラムは、ハイドンの交響曲第102番で幕開け。次いでラヴェルのピアノ協奏曲が登場し、後半はドヴォルザークの交響曲第8番が演奏された。
 こうした豊かな自然に囲まれた土地で聴くと、ふだん聴き慣れている作品がまた異なる味わいを醸し出し、新たな魅力を伴って胸に迫ってくるから不思議だ。
 今回の出張では、やはりウィンナーシュニッツェルばかり食べていた気がする。このグラフェネックにも、特別なレストランがあり、そのシュニッツェルは最高だった。
 今日の写真は、グラフェネックのプログラムと冊子。次回は、ぜひ野外音楽堂の方で演奏を聴いてみたいと強く思った。

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posted by 伊熊よし子 at 23:53 | 麗しき旅の記憶
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