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ヴァディム・ホロデンコ

 ウクライナ出身のピアニスト、ヴァディム・ホロデンコには数年前にインタビューをしたことがあるが、今日は再会して新譜について話を聞いた。
 彼はモスクワ音楽院で、名教授と称されたヴェーラ・ゴルノスタエヴァに師事している。その教えについて、新譜のオール・スクリャービンのアルバムについて(キングインターナショナル)、スクリャービンの選曲について、子ども時代のことなど、いろんな話を聞くことができた。
 このインタビューは、「CDジャーナル」に書く予定になっている。
 もっとも印象に残ったのは、ゴルノスタエヴァの「知性を磨きなさい」という教え。彼女自身、非常に幅広い視野の持ち主で、音楽のみならず多方面に広い知識をもっていたという。
「ですから、ぼくも作品を学ぶときに楽譜を深く読むことと同時に、その作品が生まれた時代のことを幅広く知るように努力しています」
 ホロデンコの作品に対する考えは、かなり深く広く層が厚い。それらすべてが演奏に厚みをもたせている。
 以前、プロコフィエフの話を聞いたときも、自身のプロコフィエフに対する考えをじっくりことばを尽くして語ってくれた。
 誠実で真摯で、まっすぐに音楽と対峙するピアニストである。
 今日の写真はファツィオリのピアノに向かうホロデンコ。「スクリャービンは音の響きが大切。ファツィオリのピアノに出合って、それらの響きを十分に表現することが可能になると思い、今回の録音はファツィオリで録音した」と話していた。

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posted by 伊熊よし子 at 22:36 | アーティスト・クローズアップ

クレモナの美食

 海外出張は取材スケジュールが超過密ゆえ、ランチやディナーをいただくひとときが非常に楽しみになる。
 今回はイタリアだから、取材班はみんな食事を楽しみにしていた。
 4日間の滞在中いろんなものを食べたが、なかでも現地の人が薦めてくれたレストランがピカイチだった。

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 このお店では、オーナーが「今日のお薦めはこれだよ」というものを頼まないと、なんだか次のものを頼めない雰囲気があり(笑)、私たちは前菜にナマの牛肉である「牛肉のタルタル」と、地元産の「エスカルゴ」を頼んだ。

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 もちろん、お薦めだけあって、とてもおいしかった。
 あとは「旬の魚介類の串焼き」がおいしかった。これはイカ、エビ、ホタテなどがグリルしてあり、ワインにとても合う。

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 全員がうなってしまったのが、旬のさくらんぼをワイン風味で煮込んだものにジェラートが添えてあるデザート。これがあまりにもおいしくて、あとをひき、翌日も食べにいってしまったほどだ。

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 このお店はいずれのお料理もすばらしい味わいで、おもてなしも最高だったが、唯一流れている音楽がよくなかったため、「どうしてクレモナなのに、クラシックを流さないの?」と聞いたら、オーナー夫妻の考えはこうだった。
「私たちは、生まれたときからヴァイオリンの曲やクラシックばかり聴いているから、もう飽きちゃったんですよ。いま流行りの曲をかけた方が飽きないでしょ」
 なるほどね、そうだったんですか。でも、お料理の古典的で自然な味わいに、ジャンジャカした騒がしい曲はやっぱり合わないと思うけどなあ。余計なお世話かしら。
 
posted by 伊熊よし子 at 23:27 | 美味なるダイアリー

アントニオ・ストラディヴァリ

 クレモナは、歴史に名を残すアマティ、グァルネリ、ストラディヴァリをはじめとする偉大なヴァイオリン製作者を輩出した町だが、今回の取材はアントニオ・ストラディヴァリを中心とするものである。
 街にはいたるところに像やゆかりの場所が残され、ひとつずつ巡っていくと、次第にストラディヴァリその人が身近に感じられるようになってくるから不思議だ。
 やはり17世紀から変わらぬ街並みが、そういう感覚を抱かせるのだろう。
 今日は、ストラディヴァリの像の写真を紹介したい。まず、市立博物館(ストラディヴァリ博物館)の前の広場に立つ像から。緑に囲まれた場所に立つ像は、とても美しく凛とした顔立ちで、存在感を放っている。

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 続いて、街の中心に位置するレストランやカフェが並ぶ通りに立つ像。これは先の面立ちとはちよっと異なっている。

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 最後は、ストラディヴァリが夫人と過ごした家の前にある座像。実物大よりも少し大きめで、結構リアルな表情を見せている。

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 クレモナは世界各地から音楽好き、弦楽器好きのファンが押し寄せ、今回もいろんなところでスイスやドイツや日本から訪れた観光客に出会った。みんな33度を超す暑さと、まっすぐに降り注いでくる強烈な陽光にもめげず、街歩きを楽しんでいた。音楽ファンは元気だよねえ(笑)。
 
 
posted by 伊熊よし子 at 22:19 | 麗しき旅の記憶
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