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ルース・スレンチェンスカ

 90歳を過ぎてもなお現役で活躍しているピアニストといえば、メナヘム・プレスラーの名が真っ先に浮かぶ。
 今日は、もうひとり、93歳でステージに立ち続けるピアニスト、ルース・スレンチェンスカにインタビューを行うため、宿泊先のホテルに出向いた。
 昨日はすばらしい集中力と緊迫感にあふれた演奏を披露したスレンチェンスカ、ホテルではにこやかな笑顔で出迎えてくれた。
 彼女にはぜひ、ショパンのルバートに関して話を聞きたかった。昨日のショパンが、いまだ心奥に深い感銘を伴って残っていたからである。
 それに対し、スレンチェンスカはポーランド人らしく、「あくまでも自然に、作品を大きくとらえ、流れを重視するなかで行う。作品に寄り添って…」といった。
 ショパンのワルツを演奏するときは、亡くなったご主人とダンスを踊ったときのことを思い出しながら弾くそうだ。
 彼女はラフマニノフとコルトーに師事したことがもっとも印象に残っていると語り、その教えをこまかく話してくれた。
 話を聞いていると、本当にすばらしい音楽人生を送ってきた人だということがわかり、いまなお練習練習の日々を過ごしていると聞き、驚かされた。
 昨日のサントリーホールのリサイタルも、直前まで練習に余念がなかったという。
 長年に渡り、真摯にピアノと対峙し、演奏に情熱を傾けてきたスレンチェンスカ。ひとつひとつの話に人生が感じられ、ふと語ったひとことが、胸に深く刻み込まれた。
 今日のインタビューは、新聞、雑誌、WEBなどで紹介したいと思う。
 写真は、ホテルの窓側で、春の陽を浴びながらゆったりとした口調で話すスレンチェンスカ。

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posted by 伊熊よし子 at 22:42 | 日々つづれ織り
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