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沖縄はスペインのよう

 今日の夕方、沖縄出張から無事に戻った。
 本当は、東京に戻ったその足でラファウ・ブレハッチのリサイタルに行きたかったが、昨日は4時起きで出かけ、辻井伸行の撮影、インタビュー、コンサート、打ち上げがあり、今朝も朝早くから空港に行ったため、もうからだが限界で、残念ながら演奏を聴きに行くことはできなかった。残念無念…。
 沖縄は初めて行ったが、いまが一番いい季節だそうで、私は東京との空気の違いを一番強く感じた。まるで大好きなスペインのようで、日差しや潮風や海辺の風景などが異国を思わせた。
 辻井伸行のデビュー10周年記念コンサートは那覇が最終回にあたり、聴衆も熱い拍手で演奏を称え、彼はアンコールの最後に即興で沖縄のメロディを思わせる曲を披露し、やんやの喝采を浴びた。
 それからみんなで打ち上げに繰り出し、深夜まで沖縄料理に舌鼓を打った。本当に、何を食べてもものすごくおいしい。私は素材と調理法に興味津々、今日は空港で食材と調味料を購入した。
 でも、タイトなスケジュールだったため、もう疲労困憊。明後日は長野市芸術館の最終講座が控えているため、早く疲れを取らなくてはならない。
 今日の写真は、辻井さんと海、カフェの前の通りのおだやかな風景、沖縄料理の一部。まだまだたくさん食べたんですよ(笑)。

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posted by 伊熊よし子 at 22:49 | 麗しき旅の記憶

沖縄出張

 明日から29日まで、1泊2日の予定で沖縄に出張する。辻井伸行の「家庭画報」の連載記事の取材である。
 その前に、締め切りが重なっているものをなんとか奮闘して済ませ、出張の準備もしなければならない。
 いつものことだが、出張前はドタバタである。
 沖縄は国内とはいえ、飛行機の出発時間が早朝のため、明日は4時起きで出かけなくてはならない。朝の苦手な私は、どうなることかと、内心ひやひやである。
 それでは、南国の美しい写真、いっぱい撮ってきますね〜。
posted by 伊熊よし子 at 21:52 | ああ愉しき(?)、締切り地獄

クラウス・フロリアン・フォークト

 なんとすばらしい、至福のときだろうか。
 今日は、「東京・春・音楽祭」の歌曲シリーズVol.23 クラウス・フロリアン・フォークト(テノール)のリートを聴きに東京文化会館小ホールに出かけた。
 一昨年の6月、この同じホールでフォークトがうたうシューベルトの「美しき水車小屋の娘」を聴き、そのときのブログには下記のように綴った。それとまったく同様の思いを今回も抱いた。

 約70分、幻想的で内的エネルギーに満ちた想像性に富む歌声を全身にまとい、別世界で浮遊していた。
 なんという幸せな時間だろうか。
 こういう瞬間を「至福のとき」と表現するのだろう。
 今日は、東京文化会館小ホールに、クラウス・フロリアン・フォークトのうたうシューベルトの「美しき水車屋の娘」を聴きにいった。
 彼は新国立劇場で「ローエングリン」をうたっていたが、今日はリートである。しかも、小ホールというぜいたくな空間でのリート・リサイタル。
 すぐそばでフォークトがうたっていると、臨場感あふれ、こまやかな息遣いまで聴こえ、ともに呼吸をしているような感覚に陥る。
 いつもはオペラの舞台衣裳を身に付けているためわかりにくいが、ノーネクタイの白いシャツに光沢のある上着をはおっている服装だと、分厚い胸から繰り出す呼吸がリアルに伝わってくる。
 先日、オーボエのモーリス・ブルグと若尾圭介のインタビューにおいて、「音楽家に大切なのは呼吸法」という話で盛り上がったが、まさに歌手はこれに尽きる。
 フォークトのブレスは、からだが微動だにしない。完璧なる呼吸法がなされていて、どんなに強いパッセージや長い旋律をうたうときも、ブレスはいつ行っているのだろうと思うほど自然である。
 しかも、ひとり芝居のように歌詞の内容に合わせて抑制された演技を加え、豊かな声量を絶妙にコントロールし、詩と音楽の融合を図る。
 まさに、繊細で精確で完璧なるブレスが必要となる。
 シューベルトの美しい旋律が、フォークトの声にかかると立体感を帯び、創造力を喚起し、ホールの隅々まで水車屋の空気で満たされていく。
 以前の来日時にインタビューしたとき、とてもラフな格好でにこやかな笑みをたたえ、ごく自然な感じで現れたが、今日も終演後は人あたりのいい笑顔を見せた。
 オペラ歌手のうたうリートは、本当に印象深い。彼の高音は非常に強靭で輝かしく張りがあり、小ホールの空気を揺るがすほどだった。
 ピアノは息の合ったヨブスト・シュナイデラート。オペラのコレペティトールやバイロイトのマスタークラスのピアノを担当しているピアニストで、フォークトのオペラティックな歌唱にピタリと寄り添っていた。
 こういう魂が浄化するような歌声を聴いた日は、脳が活性化するためか、いつまでも眠くならない。
 テノールがうたう「美しき水車屋の娘」は、やはり最高である。曲の数々が、いつまでも頭から離れない…。

 今日のリート・リサイタルは、ハイドン、ブラームス、マーラー、R.シュトラウスが組まれた。マーラーの「さすらう若人の歌」も、心を吐露するような切々とした歌唱が胸に響いてきたが、とりわけ強く印象に残ったのは、R.シュトラウス。「ひそやかな誘い」「憩え、わが心」「献呈」「明日には!」「ツェチーリエ」が次々とひとり芝居のように、またオペラ・アリアのようにうたわれ、すばらしき歌声が心に染み込んできた。
 アンコールは、R.シュトラウス「セレナーデ」とブラームス「日曜の朝」。
 フォークトは、すべてのプログラムをうたい終え、鳴りやまぬ拍手に応え、「いつも日本ではすばらしい聴衆に出会えて幸せです。今日のみなさまも静かに聴いてくださり、本当に感謝しています」とステージから語りかけ、2曲のアンコールをしっとりと聴かせた。
 ああ、幸せ…。こういう時間を過ごすために、日々の仕事があるんだと思った。どんなに忙しくても、どんなに大変でも、こういうひとときがあれば、すべてのストレスや悩みは霧散していく。
 4月5日には、「ローエングリン」の演奏会形式を聴きに行く予定である。またまた、フォークトの魔力に酔いそう…。
posted by 伊熊よし子 at 23:51 | クラシックを愛す
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