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ヘルベルト・ブロムシュテット指揮ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団

 世界最古のオーケストラのひとつ、ライブツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団が名誉カペルマイスターのヘルベルト・ブロムシュテットとともに来日中である。
 今日は、サントリーホールでコンサートが行われた。
 プログラムの前半は、レオニダス・カヴァコスをソリストに向かえたブラームスのヴァイオリン協奏曲ニ長調。後半は、シューベルトの交響曲第8番「ザ・グレイト」。
 今回の日本ツアーのもうひとつのプログラムは、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲ホ短調と、ブルックナーの交響曲第7番(ノヴァーク版)。いずれもライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団がレパートリーの基本に据えているドイツ音楽で、しかもすべて同オーケストラによって初演された作品ばかりである。
 カヴァコスのブラームスは鍛えられた技巧と表現力に支えられた説得力のある演奏で、彼は2013年にリッカルド・シャイー指揮ゲヴァントハウス管と同曲をレコーディングしていることから、オーケストラとは呼吸がピタリと合っていた(ユニバーサル、輸入盤)。
 実は、来週カヴァコスにインタビューをすることになっているため、今日は神経を集中させてコンチェルトにじっくり耳を傾けた。
 カヴァコスの新譜は、ピアノのユジャ・ワンと共演したブラームスのヴァイオリン・ソナタ全集(ユニバーサル)。ブラームスを得意としているようだ。このあたりのことも、インタビューでしっかり聞きたいと思っている。
 後半のシューベルトは、90歳を迎えてなお、矍鑠たる様子で指揮を行うブロムシュテットのすばらしさに心を打たれる思いがした。弦楽器の渋く深く芳醇な響き、管楽器のまろやかで深遠な音色が、このオーケストラの歴史と伝統を物語っている。
 シューベルトのロマン、孤高の魂、深々とした歌心などが横溢した交響曲を、ブロムシュテットは大きな絵巻物を描くように、オーケストラを鳴らしていく。
 長大な作品を円熟した指揮ぷりで聴かせたブロムシュテットに、聴衆はオーケストラが去ってからも拍手を送り続け、マエストロも何度も舞台に呼び戻され、あいさつを繰り返した。
 ブロムシュテットには大分前にインタビューを行い、とても興味深い内容だったため、折を見て「インタビュー・アーカイヴ」で紹介したいと思う。
 今日午前中、2018年1月3日に東京文化会館で行われる「ニューイヤーコンサート」の指揮を担当する藤岡幸夫に電話インタビューを行ったが、そのときに彼は恩師の渡邊暁雄とゲオルク・ショルティが晩年になってもけっして椅子にすわらずにずっと立って指揮をし、「ひとつの舞台に命を賭けている姿に感銘を受けた」と語っていたが、ブロムシュテットの指揮を見ながら私も同じ思いを抱いた。
 今日の写真は、プログラムの一部。

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posted by 伊熊よし子 at 23:15 | クラシックを愛す

ベルリン・フィル八重奏団

 2月1日にインタビューを行い、新譜のライナーノーツを担当したベルリン・フィル八重奏団の「シューベルト:八重奏曲」の新譜がリリースされた(制作・発売 Wisteria Project、販売ソニー・ミュージックマーケティング)。
 樫本大進が第1ヴァイオリンを務め、ベルリン・フィルのそうそうたるメンバーが参加しているこの録音、演奏も集中力と緊迫感がみなぎるものだが、その奥にシューベルト特有の歌心とおだやかな空気がただよい、聴きごたえある演奏になっている。
 通常のライナーノーツに加え、メンバー8人にインタビューしたすべての内容と、レコーディング・プロデューサーのクリストフ・フランケにインタビューしたものも完全収録されていて、これが別冊ブックレットとして付いている(初回仕様限定盤)。
 ひとつの仕事を終え、こうして作品が出来上がってくると、しばし感慨にひたってしまう。
 ベルリン・フィル八重奏団のメンバーは本当に息が合っていて、全員がものすごく練習するのだという。
「これまでのメンバーのなかで、一番練習するんじゃないかな」と、このなかでもっとも古いメンバーであるクラリネットのヴェンツェル・フックスがいっていた。
 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の室内楽アンサンブルとして、80年以上前に結成されたベルリン・フィル八重奏団。そのつどメンバーを変えながら、今日まで活躍が続いている。
 このアンサンブル結成のきっかけとなったのは、ほかならぬシューベルトの八重奏曲。今回は、その作品を2017年1月の来日公演における3日間のセッション録音でレコーディング。ベルリン・フィルの録音を数多く手がけているクリストフ・フランケが来日して、録音を行った。
 今日の写真は、CDのジャケット写真。内部には、メンバーひとりずつの写真とプロフィールも紹介されている。

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posted by 伊熊よし子 at 23:34 | 情報・特急便

締め切りに追われる日々

 いつもは雑誌や新聞の締め切りが月末から翌月の初旬まで続き、その間はなかなかコンサートにも行かれないのだが、最近はちょっとその様相に変化が生じている。
 地方のホールや各地の音楽祭、音楽事務所(マネージメント)からの原稿依頼が相次ぎ、それが一定の締め切りではなくさまざまな日程ゆえ、月の半ばでも時間にゆとりがもてなくなったのである。
 こういう場合はどうしたらいいか。
 いまは、ショパンに関するムック本の長い原稿を仕上げなくてはならないのだが、これがままならない。
 編集担当のAさんは、忍耐強く待っていてくれるのだが、なんとも心苦しい限りだ。
 早く他の原稿を仕上げて、このショパンの原稿に取り組みたいと気持ちばかりが焦り、自分を追い込んでいくことになってしまう。
 でも、文句ばかりいっていても始まらない。なんとか今週中には仕上げますと返事をした手前、約束は守らなくては。
 といいつつ、明日も明後日も大切なコンサートが控えている。
 ああ、時間の使い方のうまい人がうらやましいなあ。どうしたら、手早く原稿が書けるんでしょうねえ。
posted by 伊熊よし子 at 23:24 | ああ愉しき(?)、締切り地獄
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