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ヴァレリー・アファナシエフ

 10月15日、紀尾井ホールでヴァレリー・アファナシエフのリサイタルが行われた。
 プログラムは、前半がベートーヴェンのピアノ・ソナタ第7番と第17番「テンペスト。後半がショパンのノクターン作品9-1、15-2、27-1、27-2、32-1、72-1。
 今回、アファナシエフはベーゼンドルファー model 280VCのピアノを使用。特有の指を伸ばした弾き方で、ロシア・ピアニズムの伝統的な奏法をたっぷりと披露していく。
 以前から、アファナシエフのピアニズムは超個性的で、テンポは異様なほどゆっくりとしたものだったが、今回のリサイタルではそれほどテンポを落とさず、淡々とした奏法が印象的だった。
 ベートーヴェンのソナタ第7番と「テンペスト」は新譜がリリースされ(ソニー)、じっくり聴き込んでいたため、耳にすっかりなじんだ演奏だった。
 しかし、ショパンのノクターンは、アファナシエフならではの特有のショパンの解釈。テンポ、フレーズ、リズム、ルバートにいたるまで、だれもまねできない個性的なショパン。
 特に音の強弱の幅が著しく、ショパン・コンクールなどで作品を聴き慣れている私は、初めて聴くはげしく訴えかけてくるようなノクターンに、最後まで心がざわついた。
 なんと、饒舌なショパンなのだろう。しかし、時折、静謐な空気と特有の間が存在する。それゆえ、音楽を聴いて心がおだやかになるとか、癒されるということはなく、終始緊張感を強いられた。
 アファナシエフのピアノは、1980年代にシューベルトのソナタ3曲をゆったりしたテンポで延々と弾き続けたときにも感じたが、聴き終わると緊張感から一気に解き放たれるのだが、心身を元に戻すのに時間がかかる。奏者とともに呼吸をしているような感覚を抱くからだ。
 実は、リサイタルに先駆けた12日、彼にインタビューを行った。2018年5月17日にサントリーホールで佐渡裕指揮トーンキュンストラー管弦楽団と共演し、ブラームスのピアノ協奏曲第2番を演奏することになったからである。
 この最新ニュースを受けて、アファナシエフにブラームスのコンチェルトに関してなど、さまざまな質問を試みた。
 いつもながら、彼は質問からどんどん話が逸れて、自分の話したいことに飛んでいってしまう。でも、長年の経験で慣れているため、私はアファナシエフの話をうまく元に戻していく。これは結構コツのいることだが、アファナシエフは「フフフ」と含み笑いをしながら、ちゃんと基本的な質問には答えてくれる。
 まさに、駆け引きですなあ(笑)。インタビューはここがうまくいくと、とても内容の濃いものになるが、一度失敗すると、もう収拾がつかなくなってしまう。その意味で、アファナシエフのインタビューは、とてもスリリングである。
 来年のこのコンサートに関しては、順次情報が公開されそうだ。
 今日の写真は、インタビュー中の1枚と、ピアノを練習している様子。

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posted by 伊熊よし子 at 22:55 | 情報・特急便

メナヘム・プレスラー

 メナヘム・プレスラーの演奏を聴くと、自然に涙があふれてくる。
 彼の93年の人生がそのピアノには色濃く投影され、音楽ひと筋に生きてきた真摯な姿勢が、音楽からストレートに伝わってくるからである。
 昨日はサントリーホールでリサイタルがあり、ヘンデル、モーツァルト、ドビュッシー、ショパンの作品が演奏された。いずれも楽譜を置いての演奏で、前回の来日時よりも音量は小さくなったが、表現力はさらに深くなり、心に響くものだった。
 ステージに登場するときも去るときも、付き添いの女性が寄り添って一歩一歩杖をつきながらゆっくり歩き、しばし立ち止まっては聴衆の方を向き、感謝の意を表していた。
 実は、先日、サントリーホールに仕事にいった折、偶然プレスラーに楽屋口で会った。
「おお、しばらく。元気かい?」
 ああ、覚えていてくれたんだ。前回の来日時にインタビューをしたのだが、そのときに「また、すぐ会おうね」といってくれたものの、体調を崩して来日がキャンセルとなった。
 病気が癒え、今回の来日が可能になった。私は首を長くして、プレスラーの来日を待っていたのである。
 リサイタルは、滋味豊かで、ひとつひとつの音が心に染み入るものだったが、とりわけ最後のアンコールに登場したドビュッシーの「月の光」が秀逸だった。
 薫り高い弱音に終始し、色彩感豊かで、会場はひとつの音も聴き逃すまいと、シーンと静まりかえった。みんな涙腺がゆるくなったようだ。
 本当はインタビューをしたいのだが、体調を考えると無理かもしれない。ただ、ひたすら話を聞くことができるのを祈るばかりである。
 今日の写真は、終演後のワンショット。温かな目の光が忘れられない。

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posted by 伊熊よし子 at 23:35 | 巨匠たちの素顔

フォルテ・ディ・クアトロ 5

 フォルテ・ディ・クアトロの取材記の最後は、彼ら4人のパーソナル・データを紹介したいと思う 

[フォルテ・ディ・クアトロのAtoZ的データとコメント]
@ 身長
A 生年月日
B 血液型
C 好きな食べ物
D 好きなことば
E 好きな女性のタイプ
F 日本のイメージ
G 好きな日本食
H 座右の銘
I 影響を受けたアーティスト

●キム・ヒョンス
@182センチ
A1987年1月12日
BB型
Cサムギョプサル
D愛している
E女性らしくて、落ち着いた女性
F整理されている感じ、人々のマナーがいい、またぜひいってみたい
G寿司(高いけど)、蕎麦(日本蕎麦がこんなにおいしいとは、ある種の美学を感じるね)
Hいつも優しく
Iホセ・カレーラス

●コ・フンジョン
@173センチ
A1983年6月19日
BAB型
C肉類
D他人に迷惑をかけない
E互いを尊重できる人
Fきれいで、マナーもよく、見どころ満載。自分の好きな楽器や野球関連グッズもたくさんあり、すごく楽しい
Gオムライス(ただし、フンジョンはダイエットのために炭水化物は摂らないため、ライスは人のお皿に。みんなが「じゃ、オムレツを頼めばいいんだよ」というと、「そうじゃない。卵と上のソースがおいしいんだ」「あれ、ケチャップだよ」「いいんだってば」と反論。
Hクイーン
Iミスチル、B’z、L’Arc〜en〜Ciel

●イ・ビョリ
@177センチ
A1989年1月10日
BA型
C牛肉
Dおいしい
E外見より内面が美しい人
F近くて似ているが、どこか違う
G卵サンドイッチ
H悪にも負けず、善をもって悪に勝て(聖書より)
Iアンドレア・ボチェッリ、好きな日本人アーティストはAcoustic Caféの「Lasr Carnival」

●TJソン
@186センチ
A1988年10月20日
BA型
Cイタリアン、チーズなどすぐ太る食べ物
Dオッケー
E一部分ではなく、全体的に「この人だ!」と思える人
F礼儀正しくて、余裕があるように見える。全体的に市民意識がたかそうに思えた。特に出勤時など、みんな自転車に乗ったり歩いている姿がとてもよかった
G寿司、特にウニ
Hすべてのことに感謝しよう。後悔することがあっても、それでも感謝しよう
Iマイケル・ブーブレ(音楽も好きだが、彼の音楽観が好きで、尊敬する)、好きな日本人アーテEストはX JAPANなど。日本の音楽はどのジャンルにおいても深さが感じられるので、とてもすばらしいと思う

 今日の写真は、フォルテ・ディ・クアトロのコンサート会場のロビーに飾られていた写真。韓国では、お祝いのお花の代わりに、お米が写真の前に置かれている。

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posted by 伊熊よし子 at 15:50 | 終わりよければ…取材奮闘記
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