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レイ・チェン

 1989年生まれのヴァイオリニスト、レイ・チェンが、「20代で挑むオール・バッハ」と題するリサイタルをサントリーホールで開いた。
 プログラムは、J.S.バッハの「無伴奏ヴァイオリン・ソナタ&パルティータ全6曲」。ソナタ第1番からスタートし、パルティータ第1番、ソナタ第2番、パルティータ第3番、ソナタ第3番、パルティータ第2番という順序で演奏し、途中25分間の休憩をはさみ、18時30分から約3時間というもの、集中力に富む孤高の音楽を聴かせた。
 レイ・チェンの演奏は何度も聴いているが、今日のバッハはより成熟度を増し、圧倒的な存在感を放っていた。使用楽器は、日本音楽財団から貸与されている1715年製ストラディヴァリウス「ヨアヒム」。非常にのびやかで豊かにうたう響きを備えた名器である。
 プログラムの最後はパルティータ第2番だったが、有名な「シャコンヌ」に至ると、とても力強く豊潤な歌が奏でられ、ようやく長大で厳格な孤独の旅が終わりを告げ、音楽が自由に天空に舞い上がっていくようだった。
 明日は、その日本音楽財団にいき、レイ・チェンにインタビューをすることになっている。
 今日の写真は、圧巻の長い音楽の旅を終えて、汗びっしょりのレイ・チェン。その楽屋の外には、CDのサイン会を待つ人々の長蛇の列。楽屋のドアの横からず?っとホールのロビーの先まで列が続いていた。

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posted by 伊熊よし子 at 23:42 | Comment(0) | TrackBack(0) | クラシックを愛す

クラウス・フロリアン・フォークト

 東京・春・音楽祭―東京のオペラの森2018―のプログラムが発表となり、4月5日と4月8日に東京文化会館大ホールで、「東京春祭ワーグナー・シリーズvol.9」として、「ローエングリン」の演奏会形式/字幕・映像付全3幕をドイツ語上演することになった。
 指揮はウルフ・シルマー、ローエングリンはクラウス・フロリアン・フォークトがうたう。
 この上演に際し、来日中のフォークトにインタビューを行った。フォークトは昨日、「タンホイザー」の最終公演を終えたばかり。そして今日はインタビュー後に、10月1日に行われる「NHK音楽祭2017」のキリル・ペトレンコ指揮バイエルン国立管弦楽団特別演奏会「ワルキューレ」のリハーサルが控えていた。
 それゆえインタビューは時間がなく、巻きの状態。撮影もあるため、すさまじい状態となり、フォークトは「申し訳ない、本当にごめんなさい」とあやまりながら、リハーサルへと飛び出していった。
 ただし、私は聞くべきことは早口でガンガン聞き、足りない分はドイツ語通訳のKさんに託して、リハーサル後に追加質問してもらうことにした。
 このインタビューは「ぶらあぼ」に書くことになっている。「ローエングリン」に関して、役どころ、各地の歌劇場での演奏、演出について、最初にうたったころから現在までの変遷などを書く予定である。
 フォークトは、今回共演しているキリル・ペトレンコを評して「非常に効率のよいリハーサルの仕方で、いつもとても勉強になり、学ぶことが多い」と語っていたが、フォークトのインタビューの答えも非常に効率がよく、内容が充実していて、短時間でもすぐに文章がまとまりそうな感じである。
 何より、真摯で率直でおだやかで知的で、一緒に仕事をした人がみな彼の人間性を称賛するが、それがとてもよくわかる。
 それにしても、連日ハードなスケジュールをこなしているのに、「大丈夫、疲れてはいないよ」とさわやかな雰囲気。すごいよねえ、このエネルギー。
 また、来年は「ローエングリン」のほかにも、リートの演奏も予定されているそうだ。以前、シューベルトの「水車小屋の娘」を聴いたが、いまは「冬の旅」とシューマンの作品を集中的に学んでいる最中とか。
 こちらも楽しみ。フォークトのリートはとても心に響くからだ。
 今日の写真は、インタビュー中の1枚。ことばを尽くして一生懸命話しているところ。

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posted by 伊熊よし子 at 23:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 情報・特急便

宮田大

 今日は、浜離宮朝日ホールで宮田大のチェロ・リサイタルが行われた。
 これはCD第3弾リリース記念コンサートで、ピアノは録音で共演しているジュリアン・ジェルネがパリから駆け付けた。
 プログラムはCDの収録曲がメインを成し、これにドビュッシーのチェロ・ソナタ ニ短調と、ドヴォルザークの「森の静けさ」が加わり、宮田大とジュリアン・ジェルネの息の合ったデュオを存分に披露した。
 実は、以前のブログにも綴ったが、このライナーノーツを担当したため、音源は何度も耳にしていた。それらの作品をナマで聴くことを非常に楽しみにしてホールに出向いたが、やはり、ふたりの呼吸はピタリと合っていた。
 彼らは2011年からの付き合いだそうで、宮田大がジェルネのことを「ベストパートナー」と明言するように、ふたりの作り出す音楽はお互いの信頼と絆が感じられ、本番のステージでは多分に即興性も含んでいた。これが、ナマの演奏を聴く一番の醍醐味だと思う。
 今回の新譜は、「木洩れ日」(N&F)と名付けられている。宮田大がこだわったタイトルであり、CDの帯には「音楽は、日に時に、うつろう木洩れ日のよう。いま見た光、また遭う光―」と記されている。
 フォーレ、グラズノフ、ピアソラ、サン=サーンス、ファリャ、カッチーニ、ブルッフのよく知られた名曲、情感豊かな小品が多彩な光を放っているようだ。
 今日の写真は、終演後のふたり。そしてもう1枚は、木洩れ日のような雰囲気にデザインされたCDのジャケット(10月10日発売)。

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posted by 伊熊よし子 at 23:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | クラシックを愛す
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